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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2012年第48号

第14巻第48号[宮崎県第48週(11/26〜12/2)全国第47週(11/19〜11/25)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第48週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は1,668人(定点あたり50.4)で、前週比116%と増加した。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

前週に比べ増加した主な疾患は水痘と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は咽頭結膜熱であった。

【感染性胃腸炎】

  • 報告数は1,250人(34.7)で前週比111%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(12.6)の約2.8倍である。小林(78.3)、宮崎市(43.3)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳から2歳が全体の約3割を占めた。

【水痘】

  • 報告数は129人(3.6)で前週比129%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(2.6)の約1.4倍である。中央(19.0)、小林(6.7)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳から3歳が全体の約7割を占めた。

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】

  • 報告数は105人(2.9)で前週比113%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(2.0)の約1.5倍である。延岡(10.0)保健所からの報告が多く、年齢別では3歳から8歳が全体の約8割を占めた。
基幹定点からの報告
  • マイコプラズマ肺炎:延岡(2人)、高鍋(1人)保健所から報告された。患者は2歳、3歳、7歳。
流行警報レベル開始基準値超過疾患

全数把握対象疾患

  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核4例。
  • 3類感染症
    腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症
    つつが虫病6例。
  • 5類感染症
    報告なし。

全数把握対象疾患累積報告数(2012年第1週〜48週)

( )内は今週届出分、再掲

病原体情報(衛生環境研究所微生物部 平成24年12月4日までに検出)

ウイルス(サーベイランス)

細菌

  • Salmonlla Flunternが小児から検出された。サルモネラは食中毒および人獣共通感染症の主要な原因菌の一つであるが、今回検出されたS.Flunternは、過去に爬虫類(トカゲ)から分離された報告がある。近年、わが国の一般家庭における爬虫類飼育者は増加の傾向にあり、2003年にはペット飼育者全体の2.4%を占めている。この菌への感染者の中には重篤な症状を呈する症例も報告されており、ペットを取り扱った後は手洗い、うがいを心がけることが大切である。また、爬虫類の飼育環境と人の生活空間を分けるよう工夫し、感染の機会を減らすことが求められる。
ノロウイルス検出情報

  • 感染性胃腸炎の主な原因となるノロウイルスGUが6例検出された。感染性胃腸炎については、吐物や便等を介して感染が拡がるおそれがあるため、日頃から手洗いうがいを心がけ、嘔吐物等を適切に処理することが重要である。

全国第47週の発生動向

定点医療機関あたりの患者報告総数は20.7で、前週比106%と増加した。今週増加した主な疾患は感染性胃腸炎と水痘で、減少した主な疾患は手足口病であった。

感染性胃腸炎の報告数は41,041人(13.0)で、前週比114%と増加した。宮崎県(31.2)、鹿児島県(27.2)、福井県(23.3)からの報告が多く、年齢別では1歳から2歳が全体の約3割を占めた。

水痘の報告数は4,601人(1.5)で、前週比114%と増加した。佐賀県(3.2)、徳島県(3.1)、山形県(2.9)からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳が全体の約8割を占めた。

全数把握対象疾患(全国第47週)

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