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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2014年第15号

第16巻第15号[宮崎県第15週(4/7〜4/13)全国第14週(3/31〜4/6)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県平成26年第15週の発生動向

  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数把握対象)の報告が宮崎市保健所から1例あった。県内での報告は12例目となった。発症は3月下旬。70歳代男性、ダニの刺し口があり、海外渡航歴はなかった。
  • 定点医療機関からの報告総数は1,209人(定点あたり32.4)で、前週比112%と増加した。前週に比べ増加した主な疾患は感染性胃腸炎と手足口病であった。減少した主な疾患はインフルエンザとRSウイルス感染症であった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告

【インフルエンザ】

  • 報告数は352人(6.0)で前週比74%と減少した。例年同時期の定点あたり平均値*(8.6)の約7割である。小林(13.2)、日南(10.6)保健所からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の36%、6〜9歳が28%、10〜14歳が12%、15〜19歳が3%、20歳代〜50歳代が18%、60歳以上が3%を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

【感染性胃腸炎】

  • 報告数は587人(16.3)で前週比147%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値*(14.8)の約1.1倍である。高千穂(33.0)、小林(28.7)、都城(20.5)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳が全体の約6割を占めた。

【手足口病】

  • 報告数は71人(2.0)で前週比142%と増加し、例年同時期の定点あたり平均値*(0.49)の約4倍であった。宮崎市(4.0)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳から3歳が全体の約7割を占めた。

基幹定点からの報告
  • 感染性胃腸炎(ロタウイルス):都城保健所管内から1人、高鍋保健所管轄内から5人報告された。患者は9ヶ月が1名で、1歳が2名、2歳が2名、20歳代が1名であった。いずれも群別不明。
流行警報レベル開始基準値超過疾患

全数把握対象疾患(15週までに新たに届出のあったもの)

  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核4例。
  • 3類感染症
    腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症
    重症熱性血小板減少症候群1例。
  • 5類感染症
    ウイルス性肝炎1例、梅毒1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2014年第1週〜15週)

( )内は今週届出分、再掲

全国第14週の発生動向

定点医療機関あたりの患者報告総数は16.0で、前週比69%と減少した。今週増加した主な疾患は手足口病であった。減少した主な疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎であった。

インフルエンザの報告数は30,290人(6.1)で、前週比51%と減少した。青森県・岩手県(各12.3)、福井県(12.2)からの報告が多く、年齢別では、5歳以下が全体の32%、6〜9歳が19%、10〜14歳が10%、15〜19歳が4%、20歳代〜50歳代が28%、60歳以上が7%を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は15,990人(5.1)で、前週比89%と減少した。大分県(11.2)、宮崎県(11.1)、愛媛県(10.9)からの報告が多く、年齢別では1歳〜4歳が全体の約半分を占めた。

全数把握対象疾患(全国第14週)

月報告対象疾患の発生動向 <3月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は25人(1.9)で、前月比63%と減少した。また、昨年3月(2.5)の約8割であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数16人(1.2)で、前月の約6割、前年の約1.1倍であった。20歳代が全体の約3割を占めた。(男性6人・女性10人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数2人(0.15)で、前月及び前年の約4割であった。(女性2人)
  • 尖圭コンジローマ
    報告数1人(0.08)で、前月と同程度、前年の約半数であった。(女性1人)
  • 淋菌感染症
    報告数6人(0.46)で、前月の約7割、前年の約半数であった。10歳代が全体の約半数を占めた。(男性3人・女性3人))


【全国】定点医療機関総数:977
定点医療機関からの報告総数は3,830人(3.9)で、前月比102%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症1,935人(2.0)で前月比102%、性器ヘルペスウイルス感染症700人(0.72)で前月比106%、尖圭コンジローマ433人(0.44)で前月比102%、淋菌感染症762人(0.78)で前月比96%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は28人(4.0)で前月比108%と増加した。また昨年3月(4.3)の約9割であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数27人(3.9)で、前月と同程度、前年の約9割であった。70歳以上が全体の約6割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告数1人(0.14)で、前年と同程度であった。(前月報告なし)
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告はなかった。
  • 薬剤耐性アシネトバクター感染症
    報告はなかった。

【全国】 定点医療機関総数:473
定点医療機関からの報告総数は1,665人(3.5)で、前月比97%と同程度であった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,473人(3.1)で前月比98%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症169人(0.36)で前月比90%、薬剤耐性緑膿菌感染症23人(0.04)で前月比125%、薬剤耐性アシネトバクター感染症の報告はなかった。

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