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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2017年第6号

第19巻6号[宮崎県第6週(2/6〜2/12)全国第5週(1/30〜2/5)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第6週の発生動向

全数報告の感染症(6週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核3例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:報告なし。
  • 5類感染症:梅毒1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2017年第1週〜6週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は2,748人(定点当たり54.8)で、前週比74%と減少した。前週に比べ増加した主な疾患は流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患はインフルエンザと伝染性紅斑であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【インフルエンザ】
報告数は2,162人(36.6)で、前週比68%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(37.7)の約1.0倍であった。延岡(54.7)、都城(40.3)、中央(39.0)保健所からの報告が多く、年齢別は5〜9歳が全体の約3割を占めた。


【感染性胃腸炎】
報告数は361人(10.0)で、前週比97%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(12.3)の約0.8倍であった。日南(26.7)、小林(18.3)、高千穂(13.0)保健所からの報告が多く、年齢別は1〜4歳が全体の約4割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

○マイコプラズマ肺炎:宮崎市保健所から1例報告があった。0〜4歳であった。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成29年2月13日までに検出)

細菌

報告なし。

ウイルス

○インフルエンザや下気道炎と診断された17名の咽頭ぬぐい液や鼻汁からインフルエンザウイルスAH3が検出された。今シーズン、当所で検出したインフルエンザウイルスは、現在のところ全てAH3である。2017年第1週〜第5週の全国のインフルエンザウイルス分離・検出状況をみると、2017年2月10日の時点でAH3の検出割合が最も多く(92.7%)、次いでB型(5.6%)、AH1pdm09(1.7%)の順となっている。

○咳・鼻水の症状がある乳児の咽頭ぬぐい液から、パラインフルエンザウイルス3型が検出された。パラインフルエンザウイルスは1型から4型に分類され、主に1型から3型が人に呼吸器症状を起こし、1型・2型は主に上気道炎や下気道炎、3型は肺炎や細気管支炎からの報告が多い。パラインフルエンザウイルス自体は年間を通して検出されるが、3型は春から初夏にかけて多く見られるため、今後の動向に注意する必要がある。

全国2017年第5週の発生動向

全数報告の感染症(全国第5週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比97%とほぼ横ばいであった。前週と比較して増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患は感染性胃腸炎と水痘であった。

インフルエンザの報告数は189,231人(38.1)で前週比97%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(32.9)の約1.2倍であった。福岡県(55.0)、宮崎県(54.0)、愛知県(51.4)からの報告が多く、年齢別では5〜9歳が全体の約3割を占めた。

流行性耳下腺炎の報告数は2,074人(0.66)で前週比112%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.38)の約1.7倍であった。山口県(2.4)、愛媛県、新潟県(2.2)からの報告が多く、年齢別では4〜6歳が全体の約4割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

月報告対象疾患の発生動向 <2017年1月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は45人(3.5)で、前月比118%と増加した。また、昨年1月(1.9)の180%であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数26人(2.0)で、前月の約1.3倍、昨年1月の約1.4倍であった。20歳代が全体の約6割を占めた。(男性11人・女性15人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数9人(0.69)で、前月の約2.3倍、昨年1月の4.5倍であった。(男性1人・女性8人)
  • 尖圭コンジローマ
    報告数3人(0.23)で、前月の約0.8倍、昨年1月の1.5倍であった。(男性2人、女性1人)
  • 淋菌感染症
    報告数7人(0.54)で、前月の約0.7倍、昨年1月の約2.3倍であった。(男性6人・女性1人)

【全国】定点医療機関総数:987
定点医療機関からの報告総数は3,737人(3.8)で、前月比100%と横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症1,854人(1.9)で前月比96%、性器ヘルペスウイルス感染症773人(0.78)で前月比101%、尖圭コンジローマ436人(0.44)で前月比105%、淋菌感染症674人(0.68)で前月比110%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は14人(2.0)で前月比175%と増加した。また昨年1月(3.1)の約0.6倍であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数13人(1.9)で、前月の約1.6倍、昨年1月の約0.6倍であった。70歳以上が全体の約9割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告なし。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告数1人(0.14)であった。(前月及び昨年1月報告なし)

【全国】 定点医療機関総数:475
定点医療機関からの報告総数は1,553人(3.3)で、前月比104%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,381人(2.9)で前月比105%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症161人(0.34)で前月比97%、薬剤耐性緑膿菌感染症11人(0.02)で前月比50%であった。

インフルエンザ情報《県内第6週、全国第5週(再掲)》

県内第6週インフルエンザ発生動向

2017年2月6日〜2月12日までの1週間で2,162人(定点あたり36.6)の報告があった。前週の約0.7倍と減少し、例年同時期の定点当たり平均値*(37.7)の約1.0倍であった(図1)。保健所別推移を図2に示す。年齢群別では5歳未満が全体の26%、5-9歳が29%、10-14歳が17%、15-19歳が5%、20-59歳が16%、60歳以上が7%を占めた。(図3)

全国第5週インフルエンザ発生動向

2017年1月30日〜2月5日までの1週間で189,231人(38.1)で前週比97%とほぼ横ばいであった。福岡県(55.0)、宮崎県(54.0)、愛知県(51.4)からの報告が多い。年齢群別では5歳未満が全体の18%、5-9歳が29%、10-14歳が20%、15-19歳が6%、20-59歳が20%、60歳以上が7%であった。

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