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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2017年第8号

第19巻8号[宮崎県第8週(2/20〜2/26)全国第7週(2/13〜2/19)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第8週の発生動向

全数報告の感染症(8週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核9例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:報告なし。
  • 5類感染症:劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、梅毒1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2017年第1週〜8週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は1,849人(定点当たり38.8)で、前週比82%と減少した。前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患はインフルエンザとA群溶血性レンサ球菌咽頭炎であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【インフルエンザ】
報告数は1,293人(21.9)で、前週比73%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(28.6)の約0.8倍であった。中央(33.5)、日南(30.6)、都城(27.6)保健所からの報告が多く、年齢別は5〜9歳が全体の約3割を占めた。


【感染性胃腸炎】
報告数は342人(9.5)で、前週比112%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(12.0)の約0.8倍であった。日南(19.0)、小林(15.7)、都城(13.2)保健所からの報告が多く、年齢別は1〜4歳が全体の約4割を占めた。

【咽頭結膜熱】
報告数は27人(0.75)で、前週比93%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.82)の約0.9倍であった。日南(3.3)、高鍋(1.0)、都城(0.83)保健所からの報告が多く、年齢別は1歳が全体の約3割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

○マイコプラズマ肺炎:日向保健所から1例報告があった。5〜9歳であった。

○感染性胃腸炎(ロタウイルス):延岡保健所から1例報告があった。0〜4歳で、病原体の群別は不明であった。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成29年2月27日までに検出)

細菌

○3ヶ月ぶりに百日咳菌(Bordetella pertussis)が分離された。百日咳菌の検出に関しては、平成28年11月より、LAMP法を用いた遺伝子検査が保険収載され、民間の検査機関による受託検査が可能となっている。今後、LAMP法などの遺伝子検査の普及が進めば、成人の百日咳など典型的な症状を示さない場合にも診断が可能となり、百日咳のより正確な発生動向が把握できると考えられる。

ウイルス

○インフルエンザと診断された10名のうち、9名からインフルエンザウイルスAH3が、1名からインフルエンザウイルスB型(ビクトリア系統)が検出された。県内では依然としてインフルエンザの流行が続いているため、引き続き、手洗い・うがいなどの予防策をとることが重要である。

○幼児1名からアデノウイルス5型が分離された。乳幼児の急性気道感染症の約10%は、アデノウイルスが原因とされている。また、生後14日以内の新生児に感染した場合は全身感染を起こしやすく、重症化する場合があるため注意が必要である。

全国2017年第7週の発生動向

全数報告の感染症(全国第7週)

麻しんの報告数は6例で前週比0.5倍と減少した。三重県(4例)、広島県(1例)、九州地方からの報告は福岡県(1例)であった。年齢別では30歳代が3例、20歳代が2例、50歳代が1例であった。

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比91%と減少した。前週と比較して増加した主な疾患は感染性胃腸炎と流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患はインフルエンザとマイコプラズマ肺炎であった。

インフルエンザの報告数は118,696人(23.9)で前週比84%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(26.8)の約0.9倍であった。鹿児島県(36.2)、石川県(35.8)、長ア県(35.2)からの報告が多く、年齢別では5〜9歳が全体の約3割を占めた。

流行性耳下腺炎の報告数は2,037人(0.64)で前週比121%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.39)の約1.6倍であった。山口県(2.6)、愛媛県(2.4)、新潟県、鹿児島県(2.1)からの報告が多く、年齢別では4〜6歳が全体の約4割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

インフルエンザ情報《県内第8週、全国第7週(再掲)》

県内第8週インフルエンザ発生動向

2017年2月20日〜2月26日までの1週間で1,293人(定点あたり21.9)の報告があった。前週の約0.7倍と減少し、例年同時期の定点当たり平均値*(28.6)の約0.8倍であった(図1)。保健所別推移を図2に示す。年齢群別では5歳未満が全体の23%、5-9歳が29%、10-14歳が17%、15-19歳が4%、20-59歳が20%、60歳以上が7%を占めた。(図3)

全国第7週インフルエンザ発生動向

2017年2月13日〜2月19日までの1週間で118,696人(23.9)で前週比84%と減少した。鹿児島県(36.2)、石川県(35.8)、長ア県(35.2)からの報告が多い。年齢別では5歳未満が全体の20%、5-9歳が29%、10-14歳が17%、15-19歳が5%、20-59歳が21%、60歳以上が8%であった。

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