• 1類感染症：報告なし。
• 2類感染症：結核8例。
• 3類感染症：腸管出血性大腸菌感染症1例。
• 4類感染症：報告なし。
• 5類感染症：報告なし。

( 　 )内は今週届出分、再掲

定点医療機関からの報告総数は1,122人（定点当たり30.2）で、前週比103％とほぼ横ばいであった。なお、前週に比べ増加した主な疾患はＡ群溶血性レンサ球菌咽頭炎と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患はインフルエンザである。

【インフルエンザ】
報告数は378人(6.4)で、前週比79％と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値＊(4.6)の約1.4倍である。小林(25.4)、日南(9.4)、中央(7.5)保健所からの報告が多く、年齢別は5〜9歳が全体の約4割を占めた。

【感染性胃腸炎】
報告数は429人(11.9)で、前週比120％と増加したが、例年同時期の定点当たり平均値＊(13.1)の約0.9倍である。中央(29.0)、小林(19.7)、日南(14.7)保健所からの報告が多く、年齢別は1〜4歳が全体の約半数を占めた。

【手足口病】
報告数は91人(2.5)で、前週比111％と増加し、例年同時期の定点当たり平均値＊(0.67)の約3.8倍である。都城(8.0)、小林(5.7)、中央(3.0)保健所からの報告が多く、年齢別は1歳が全体の約半数を占めた。

＊過去5年間の当該週、前週、後週（計15週）の平均値

○感染性胃腸炎（ロタウイルス）：宮崎市（7例）、日向（2例）保健所から報告があり、0〜4歳が7例、5〜9歳、10歳代が各1例であった。なお、病原体の群別は不明であった。

○20代後半男性の尿から髄膜炎菌（Neisseria meningitidis）が検出された。今回の事例では、送付された菌株が継代できなかったため、国立感染症研究所のマニュアルに基づき遺伝子検査を行い、血清群不明の髄膜炎菌を検出した。（髄膜炎菌は死滅しやすいため、当所から菌株を送付する場合には、新鮮分離株を血液寒天培地に1晩培養し、室温で3日以内に送付することにしている。）

○呼吸器症状のある乳幼児4名からライノウイルスが検出された。大人の風邪の2分の1から3分の1はライノウイルスが原因とされており、通常、1〜2週間で軽快するが、乳幼児や高齢者、基礎疾患を持つ人が感染した場合は重症化する可能性もある。今回、ライノウイルスが検出された4名はいずれも乳幼児で、肺炎や気管支炎を起こしていた。ライノウイルスによる呼吸器感染症は年間を通じてみられるが、春と秋に多くなる傾向にあり、今後の動向に注意が必要である

○手足口病と診断された幼児1名からコクサッキーウイルスA6型が検出された。近年のコクサッキーウイルスA6 型による手足口病は、発疹出現部位が従来とは異なったり、手足口病を発症してから数週間後に爪脱落が起きたりする症例が報告されている（IASR：Vol.32 No.8,11 2011)。

麻しんの報告数は10例で、第1週から第15週までの累積報告数は139例となった。山形県、東京都(各3例)、大阪府（2例）、石川県、島根県(各1例)から報告があり、第1週から第15週までの累積報告数は、山形県（50例）、三重県（20例）、東京都（16例）が多い。年齢別では20歳代、30歳代が4例ずつ、10歳代、40歳代が1例ずつであった。

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比98％とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患は感染性胃腸炎と手足口病で、減少した主な疾患はインフルエンザと水痘である。

ＲＳウイルス感染症の報告数は817人(0.26)で前週比130％と増加し、例年同時期の定点当たり平均値＊(0.19)の約1.4倍である。沖縄県（1.9）、奈良県(1.1)、鹿児島県(0.91)からの報告が多く、年齢別では1歳以下が全体の約8割を占めた。

＊ 過去5年間の当該週、前週、後週（計15週）の平均値

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宮崎県感染症週報2017年第16号（PDFファイル / 651KB）

宮崎県内の患者発生状況（定点把握対象疾患（週報）（PDFファイル / 367KB）

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