• 1類感染症：報告なし。
• 2類感染症：結核3例。
• 3類感染症：腸管出血性大腸菌感染症1例。
• 4類感染症：日本紅斑熱1例。
• 5類感染症：カルバペネム耐性腸内細菌感染症2例、クロイツフェルト・ヤコブ病1例、侵襲性肺炎球菌感染症1例。

( 　 )内は今週届出分、再掲

定点医療機関からの報告総数は923人（定点当たり26.9）で、前週比119％と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は水痘、手足口病及びヘルパンギーナで、減少した主な疾患は感染性胃腸炎である。

【ヘルパンギーナ】
報告数は82人(2.3)で、前週比181％と増加し、例年同時期の定点当たり平均値＊(4.4)の約0.5倍である。日向(4.3)、日南(4.0)、宮崎市(2.9)保健所からの報告が多く、年齢別は1〜2歳が全体の約6割を占めた。

【手足口病】
報告数は328人(9.1)で、前週比144％と増加し、例年同時期の定点当たり平均値＊(3.2)の約2.9倍である。日向(14.5)、日南(12.3)、都城(9.3)保健所からの報告が多く、年齢別は6ヶ月〜2歳が全体の約8割を占めた。

＊過去5年間の当該週、前週、後週（計15週）の平均値

○マイコプラズマ肺炎：宮崎市保健所から1例報告があり、10歳代であった。
○感染性胃腸炎（ロタウイルス）：都城保健所から1例報告があり、0〜4歳であった。なお、病原体の群別は不明である。

○患者3名から、Salmonella Stanleyが分離された。サルモネラは無症状のまま保菌している場合もあるが一般的に胃腸炎を呈することが多く、現在分離されているS. Stanleyは、小児や高齢者で高熱や血便などの重篤な症状の報告が多くみられる。梅雨から9月までの高温多湿な状態では、細菌による食中毒が多く発生するため、今後も引き続き注意が必要である。

○インフルエンザと診断された9名及び、パラインフルエンザウイルス疑いの小児の鼻汁からインフルエンザウイルスが分離された。全国のインフルエンザウイルス分離・検出情報をみると、4月はA型(AH3、AH1pdm09)とB型(ビクトリア系統、山形系統)の割合が同じ程度であったのに対し、5月はB型が圧倒的に多く、A型の約4倍となっている。本県も5月は、AH3が1件、B型(山形系統)が2件、B型(ビクトリア系統)が2件と、B型の占める割合が高くなっている。

○気管支肺炎と診断された乳児の便及び咽頭ぬぐい液からアデノウイルス2型が検出された。アデノウイルス2型は呼吸器感染症の起因ウイルスであり、アデノウイルスのなかでは全国で最も多く検出されている型である。例年、6月から7月にかけ検出数が増加することから、今後の動向に注意する必要がある。

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比99％と横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患は手足口病とヘルパンギーナで、減少した主な疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎である。

咽頭結膜熱の報告数は3,082人(0.98)で前週比101％とほぼ横ばいであり、例年同時期の定点当たり平均値＊(0.71)の約1.4倍である。山梨県(2.6)、鹿児島県、北海道(各2.0)からの報告が多く、年齢別では1〜3歳が全体の6割を占めた。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は10,895人(3.5)で前週比96％とほぼ横ばいであり、例年同時期の定点当たり平均値＊(2.6)の約1.3倍である。鳥取県(6.8)、福岡県(6.0)、大分県(5.8)からの報告が多く、年齢別では4〜5歳が全体の約3割を占めた。

＊ 過去5 年間の当該週、前週、後週（計15 週）の平均値

こちらから、宮崎県感染症週報のPDFファイルがダウンロードできます。

宮崎県感染症週報2017年第26号（PDFファイル / 553KB）

宮崎県内の患者発生状況（定点把握対象疾患（週報）（PDFファイル / 373KB）

上記のファイルはPDFファイルです。
ADOBE READER をダウンロードしてご覧ください。