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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2017年第40号

第19巻40号[宮崎県第40週(10/2〜10/8)全国第39週(9/25〜10/1)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第40週の発生動向

トピックス

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数報告の感染症)
高鍋保健所から1例報告があった。県内での報告は今年13例目で、累計49例(平成25年3月届出開始以降)である。患者は90歳代の男性で、発症は9月下旬である。ダニの刺し口は確認できず、海外渡航歴もなかった。

全数報告の感染症(40週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核5例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症3例。
  • 4類感染症:E型肝炎1例、重症熱性血小板減少症候群1例。
  • 5類感染症:ウイルス性肝炎1例。

全数把握対象疾患累積報告数(2017年第1週〜40週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は638人(定点当たり20.4)で、前週比89%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症と流行性角結膜炎である。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【咽頭結膜熱】
報告数は47人(1.3)で、前週比89%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.67)の約2.0倍である。小林(5.3)、都城(4.3)保健所からの報告が多く、年齢別は別グラフに示す。

【RSウイルス感染症】
報告数は156人(4.3)で、前週比76%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(3.0)の約1.5倍である。高千穂(18.0)、延岡(13.0)、日向(5.8)保健所からの報告が多く、年齢別は6ヶ月〜1歳が全体の約6割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

〇感染性胃腸炎(ロタウイルス):延岡保健所から1例報告があり、0〜4歳であった。なお、病原体の群別は不明である。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成29年10月9日までに検出)

細菌

ウイルス

○下気道炎症状のある幼児2名からRSウイルス(RSV)が検出された。約70%の乳児が生後最初の1年間でRSVに感染し、そのうちの1/3が下気道炎を起こすことが報告されている。今シーズンは7月上旬からRSV感染症の報告数が急増しており、9月頃から急増した過去数シーズンと比較すると早い時期からの増加となっている。RSV感染症は春まで流行が続くことが多いため、今後の動向に注意が必要である。

○4名の乳幼児からコクサッキーウイルスA6型が分離・検出された。 

全国2017年第39週の発生動向

全数報告の感染症(全国第39週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比107%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症と手足口病である。

RSウイルス感染症の報告数は7,206人(2.3)で前週比92%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(1.2)の約1.9倍である。熊本県(7.3)、徳島県(6.6)、宮崎県(5.7)からの報告が多く、年齢別では6ヶ月〜2歳が全体の約7割を占めた。

咽頭結膜熱の報告数は1,307人(0.41)で前週比108%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.27)の約1.5倍である。北海道(1.6)、宮崎県(1.5)、鹿児島県(1.3)からの報告が多く、年齢別では1〜4歳が全体の約7割を占めた。

* 過去5 年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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