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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2018年第12号

第20巻第12号[宮崎県第12週(3/19〜3/25)全国第11週(3/12〜3/18)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第12週の発生動向

全数報告の感染症(12週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核5例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:A型肝炎1例、レジオネラ症1例。
  • 5類感染症:カルバペネム耐性腸内細菌感染症2例、百日咳7例。

全数把握対象疾患累積報告数(2018年第1週〜12週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は922人(定点当たり27.3)で、前週比84%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は感染性胃腸炎(ロタウイルス)で、減少した主な疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎である。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は82人(2.3)で、前週比98%とほぼ横ばいであり、例年同時期の定点当たり平均値*(1.9)の約1.2倍である。延岡(5.3)、中央(5.0)、日南(4.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は3〜6歳が全体の約6割を占めている。

【咽頭結膜熱】
報告数は37人(1.0)で、前週比82%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.64)の約1.6倍である。都城(1.7)、宮崎市(1.4)保健所からの報告が多く、年齢群別は4歳未満が全体の約8割を占めている。

【手足口病】
報告数は54人(1.5)で、前週比106%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.63)の約2.4倍である。日南(6.3)、中央(3.0)、高鍋(2.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜3歳が全体の約8割を占めている。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
  • マイコプラズマ肺炎
    高鍋保健所から1例報告があり、10歳代であった。
  • 感染性胃腸炎(ロタウイルス)
    報告数は26例で、日向(18例)、宮崎市(5例)、延岡(2例)、高鍋(1例)保健所からの報告であった。0〜4歳が16例、5〜9歳が10例で、病原体の群別は不明である。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成30年3月26日までに検出)

細菌

報告なし。

ウイルス

A型肝炎と診断された成人3名からA型肝炎ウイルス(HAV)TAが検出された。今年に入り、当所では10名からHAVが検出され、その遺伝子型はいずれもTAであった。この10名は年齢別でみると、20代から60代までの幅広い年齢層で構成されており、20代が最も多かった。予後は良好な場合が多いが、高齢者が感染した場合、重症化する可能性もあるため注意が必要である。

全国2018年第11週の発生動向

全数報告の感染症(全国第11週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比86%と減少した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は感染性胃腸炎(ロタウイルス)で、減少した主な疾患はインフルエンザである。

インフルエンザの報告数は42,764人(8.7)で前週比72%と減少し、例年同時期の定点当たり平均値*(12.9)の約0.7倍である。秋田県(21.9)、新潟県(18.4)、福井県(17.7)からの報告が多く、年齢別では10歳未満が全体の約半数を占めている。

RSウイルス感染症の報告数は1,392人(0.44)で前週比107%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.28)の約1.6倍である。沖縄県(1.4)、山口県(1.3)、福岡県、鹿児島県(各1.1)からの報告が多く、年齢別では3歳未満が全体の約9割を占めている。

流行性角結膜炎の報告数は377人(0.54)で前週比102%とほぼ横ばいであり、例年同時期の定点当たり平均値*(0.45)の約1.2倍である。宮崎県、新潟県(各2.3)からの報告が多く、年齢別では20〜49歳が全体の約半数を占めている。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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