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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2018年第14号

第20巻第14号[宮崎県第14週(4/2〜4/8)全国第13週(3/26〜4/1)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第14週の発生動向

トピックス
  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
    (全数報告の感染症)の報告が宮崎市保健所管内から1例あった。患者は70歳代男性で、発症は4月上旬である。ダニの刺し口が有り、海外渡航歴は無い。県内での報告は今年2例目で、累計51例(平成25年3月届出開始以降)となった。

全数報告の感染症(14週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核5例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群1例、レジオネラ症1例。
  • 5類感染症:急性脳炎1例、侵襲性肺炎球菌感染症1例、百日咳5例。

全数把握対象疾患累積報告数(2018年第1週〜14週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は689人(定点当たり19.8)で、前週比81%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は手足口病で、減少した主な疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎(ロタウイルス)である。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【感染性胃腸炎】
報告数は341人(9.5)で、前週比89%と減少し、例年同時期の定点当たり平均値*(10.4)の約0.9倍である。小林(21.3)、都城(11.5)、中央(11.0)、高鍋(10.8)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜5歳が全体の6割を占めている。

【手足口病】
報告数は81人(2.3)で、前週比129%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.87)の約2.6倍である。中央(8.0)、宮崎市、高鍋(4.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は4歳未満が全体の8割以上を占めている。

【流行性耳下腺炎】
報告数は31人(0.86)で、前週比97%とほぼ横ばいであり、例年同時期の定点当たり平均値*(0.79)の約1.1倍である。日南(9.7)、延岡(0.25)、都城(0.17)保健所からの報告である。年齢群別は別グラフに示す。日南保健所からの報告は昨年9月から多く見られ、流行警報レベル開始基準値を超えることも多い。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
  • 感染性胃腸炎(ロタウイルス)
    日向保健所から3例報告があり、いずれも10歳未満である。なお、病原体の群別は不明である。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成30年4月9日までに検出)

細菌

ウイルス

けいれん症状のある幼児2名からヒトヘルペスウイルス6(HHV6)が検出された。HHV6にはHHV6Aと6Bがあり、乳幼児に突発性発疹や熱性けいれんを起こすのは、HHV6Bである。1歳までにほとんどの小児がHHV6Bに対する抗体を獲得し、初感染以降は持続潜伏感染状態となる。全国のヘルペスウイルス分離・検出状況をみると、HHV6が最も多く検出されており、次いでHHV7、単純ヘルペスウイルス1型となっている。

全国2018年第13週の発生動向

全数報告の感染症(全国第13週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比87%と減少した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は手足口病と流行性角結膜炎で、減少した主な疾患はインフルエンザである。

RSウイルス感染症の報告数は1,139人(0.36)で前週比95%とほぼ横ばいであり、例年同時期の定点当たり平均値*(0.21)の約1.7倍である。沖縄県(1.8)、宮崎県(1.3)、鹿児島県(1.0)からの報告が多く、年齢群別では3歳未満が全体の約9割を占めている。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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