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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2018年第19号

第20巻第19号[宮崎県第19週(5/7〜5/13)全国第18週(4/30〜5/6)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第19週の発生動向

トピックス
  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
    (全数報告の感染症)の報告が宮崎市及び延岡保健所管内から1例ずつあった。患者の70歳代女性はダニの刺し口があり、80歳代女性はダニの刺し口は確認出来なかった。発症は、いずれも5月上旬である。県内での報告は今年4例目と5例目で、累計54例(平成25年3月届出開始以降)となった。

全数報告の感染症(19週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核5例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症:A型肝炎1例、重症熱性血小板減少症候群2例、日本紅斑熱2例。
  • 5類感染症:アメーバ赤痢1例、百日咳13例。

全数把握対象疾患累積報告数(2018年第1週〜19週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は949人(定点当たり29.2)で、前週比134%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は流行性耳下腺炎と流行性角結膜炎で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症である。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【咽頭結膜熱】
報告数は46人(1.3)で、前週比121%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.98)の約1.3倍である。中央(6.0)、延岡、高鍋(2.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳が全体の約4割を占めている。

【手足口病】
報告数は174人(4.8)で、前週比93%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(1.2)の約4.1倍である。延岡(15.8)、高鍋、中央(5.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜3歳が全体の約7割を占めている。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

○感染性胃腸炎(ロタウイルス)
日向保健所からの報告で、1〜4歳である。なお、病原体の群別は不明である。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

全国2018年第18週の発生動向

麻しんの報告数は16例であった。愛知県(7例)、沖縄県(3例)、神奈川県、福岡県(各2例)、大阪府、兵庫県(各1例)から報告があり、20歳代(7例)、10歳未満、10歳代(各3例)、30歳代(2例)、40歳代(1例)であった。第1週から第18週までの累積報告数は125例となり、沖縄県(75例)、愛知県(18例)、東京都(10例)、埼玉県(6例)が多い。

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比57%と減少した(連休の休診含む)。なお、前週と比較して増加した主な疾患は特になく、減少した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と感染性胃腸炎である。

RSウイルス感染症の報告数は703人(0.23)で前週比61%と減少したが、例年同時期の定点当た
り平均値*(0.15)の約1.5倍である。沖縄県(2.3)、福島県(0.82)、新潟県(0.65)、北海道(0.62)からの報告が多く、年齢群別では1歳以下が全体の約8割を占めている。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

月報告対象疾患の発生動向 <2018年4月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は38人(2.9)で、前月比123%と増加した。また、昨年4月(1.9)の158%である。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数24人(1.9)で、前月の約1.1倍、昨年4月の1.6倍である。20歳代が全体の約6割を占めている。(男性10人・女性14人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数10人(0.77)で、前月及び昨年4月の2.5倍である。(男性2人・女性8人)
  • 尖圭コンジローマ
    報告数1人(0.08)で、前月と同率、昨年4月の0.5倍である。(女性1人)
  • 淋菌感染症
    報告数3人(0.23)で、前月の約0.8倍、昨年4月と同率である。(男性2人・女性1人)

【全国】定点医療機関総数:985
定点医療機関からの報告総数は3,691人(3.8)で、前月比95%と減少した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症1,850人(1.9)で前月比90%、性器ヘルペスウイルス感染症776人(0.79)で前月比103%、尖圭コンジローマ463人(0.47)で前月比104%、淋菌感染症602人(0.61)で前月比91%である。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は18人(2.6)で、前月と同率である。また、昨年4月(2.1)の120%である。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数14人(2.0)で、前月の約0.8倍、昨年4月の約0.9倍である。70歳以上が全体の約6割を占めている。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告数4人(0.57)で、前月の4.0倍である。(昨年4月報告なし)
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告なし。

【全国】 定点医療機関総数:478
定点医療機関からの報告総数は1,458人(3.0)で、前月比93%と減少した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,268人(2.7)で前月比90%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症179人(0.37)で前月比116%、薬剤耐性緑膿菌感染症11人(0.02)で前月比67%である。

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