• 1類感染症：報告なし。
• 2類感染症：結核1例。
• 3類感染症：腸管出血性大腸菌感染症1例。
• 4類感染症：報告なし。
• 5類感染症：破傷風1例、百日咳17例。

( 　 )内は今週届出分、再掲

定点医療機関からの報告総数は1,006人(定点当たり28.8)で、前週比99％とほぼ横ばいであった。なお、前週に比べ増加した主な疾患は手足口病で、減少した主な疾患は流行性耳下腺炎と流行性角結膜炎である。

【感染性胃腸炎】
報告数は422人(11.7)で、前週比101％とほぼ横ばいであり、例年同時期の定点当たり平均値＊(10.0)の約1.2倍である。高千穂(25.0)、小林(19.3)、日南(18.3)、中央(18.0)、都城(17.5)保健所からの報告が多く、年齢群別では1〜5歳が全体の約6割を占めている。

【手足口病】
報告数は302人(8.4)で、前週比174％と増加し、例年同時期の定点当たり平均値＊(1.4)の約5.9倍である。延岡(24.0)、日向(9.0)、宮崎市(8.5)保健所からの報告が多く、年齢群別では1〜3歳が全体の約8割を占めている。

【流行性耳下腺炎】

報告数は35人(0.97)で、前週比61％と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値＊(0.92)の約1.1倍である。2018年第1週からの累計年齢群別は3〜7歳が全体の約7割を占める。日南保健所(10.3)からの報告が多く、今年に入ってからは流行警報レベル開始基準値を超えることが多い。

＊過去5年間の当該週、前週、後週（計15週）の平均値

○感染性胃腸炎(ロタウイルス)
高鍋保健所からの報告で、10歳未満である。なお、病原体の群別は不明である。

百日咳疑いで検査を行った7名が百日咳と同定された。7名のうち4名は成人で、そのうち2名からは百日咳菌も分離されている。菌の分離は排菌する可能性を示唆していることから、特に感染のリスクが高く、重症化しやすい乳児への接触には十分注意する必要がある。

手足口病と診断された幼児3名からエンテロウイルス71型（EV71）が分離された。通常、手足口病は予後が良好であるが、まれに急性髄膜炎、脳炎等の合併症がみられることがある。特にEV71は中枢神経系合併症の発生率が他の手足口病を起こすウイルスより高いとされている。最近では2006年、2010年にEV71による手足口病の流行がみられた。2018年は4月30日現在で手足口病患者から分離・検出されたウイルスのうち最も多いのがEV71となっており、これから手足口病の流行のピークである夏を迎えるため、今後の発生動向に注意が必要である。

麻しんの報告数は18例であった。愛知県、沖縄県（各5例）、福岡県（4例）、神奈川県（3例）、東京都（1例）から報告があり、30歳代、10歳未満（各5例）、20歳代（4例）、10歳代（3例）、40歳代（1例）であった。第1週から第19週までの累積報告数は149例となり、沖縄県（85例）、愛知県（24例）、東京都（11例）、神奈川県（8例）、埼玉県、福岡県（各6例）が多い。

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比171％と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は咽頭結膜熱と流行性角結膜炎で、減少した主な疾患はインフルエンザである。

RSウイルス感染症の報告数は803人(0.25)で前週比109%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値＊(0.13)の約1.9倍である。沖縄県(2.4)、新潟県(0.93)、北海道(0.92)からの報告が多く、年齢群別では1歳以下が全体の約8割を占めている。

＊ 過去5年間の当該週、前週、後週（計15 週）の平均値

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宮崎県感染症週報2018年第20号（PDFファイル / 504KB）

宮崎県内の患者発生状況（定点把握対象疾患（週報）（PDFファイル / 386KB）

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