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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2018年第28号

第20巻第28号[宮崎県第28週(7/9〜7/15)全国第27週(7/2〜7/8)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第28週の発生動向

全数報告の感染症(28週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核4例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症:日本紅斑熱1例。
  • 5類感染症:急性脳炎1例、百日咳6例。

全数把握対象疾患累積報告数(2018年第1週〜28週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は846人(定点当たり26.8)で、前週比101%とほぼ横ばいであった。なお、前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症、咽頭結膜熱及びヘルパンギーナで、減少した主な疾患は感染性胃腸炎と流行性耳下腺炎である。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【RSウイルス感染症】
報告数は44人(1.3)で、前週比259%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(0.38)の約3.3倍である。中央(3.0)、延岡、日向(各2.0)保健所からの報告が多く、年齢群別では2歳以下が全体の約9割を占めている。

【手足口病】
報告数は341人(9.7)で、前週比101%とほぼ横ばいで、例年同時期の定点当たり平均値*(6.9)の約1.4倍である。小林(20.3)、日向(17.3)、日南(11.7)保健所からの報告が多く、年齢群別では1〜4歳が全体の約8割を占めている。

【ヘルパンギーナ】
報告数は42人(1.2)で、前週比175%と増加したが、例年同時期の定点当たり平均値*(4.3)の約0.3倍である。小林(4.0)、延岡(2.0)保健所からの報告が多く、年齢群別では1〜2歳が全体の約6割を占めている。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成30年7月17日までに検出)

細菌

ウイルス

乳児1名の髄液からヒトヘルペスウイルス6(HHV6)が検出された。HHV6の初感染は乳幼児期の突発性発疹の原因となり、一般的に予後良好である場合が多いが、稀に脳炎や脳症、高熱による痙攣などの中枢神経系合併症を起こす。HHV6は単核球や唾液腺に潜伏感染するため、起因ウイルスと同定するには血漿や髄液からウイルスDNAを検出することが重要となる。

全国2018年第27週の発生動向

全数報告の感染症(全国第27週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比95%と減少した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はヘルパンギーナで、減少した主な疾患は咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び感染性胃腸炎である。RSウイルス感染症、流行性角結膜炎は例年より多い状況が続いている。

ヘルパンギーナの報告数は4,653人(1.5)で前週比147%と増加したが、例年同時期の定点当たり平均値*(2.3)の約0.7倍である。佐賀県(8.1)、新潟県(7.7)からの報告が多く、年齢群別では1〜4歳が全体の約8割を占めている。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

月報告対象疾患の発生動向 <2018年6月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は32人(2.5)で、前月比178%と増加した。また、昨年6月(3.1)の80%である。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数22人(1.7)で、前月の2.2倍、昨年6月の約0.9倍である。20歳代が全体の約半数を占めている。(男性10人・女性12人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数5人(0.38)で、前月の約1.3倍、昨年6月と同率である。(女性5人)
  • 尖圭コンジローマ:報告数2人(0.15)で、前月と同率、昨年6月の2倍である。(男性1人・女性1人)
  • 淋菌感染症
    報告数3人(0.23)で、前月の1.5倍、昨年6月の約0.3倍である。(男性3人)

【全国】定点医療機関総数:986
定点医療機関からの報告総数は4,159人(4.2)で、前月比98%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,211人(2.2)で前月比100%、性器ヘルペスウイルス感染症779人(0.79)で前月比98%、尖圭コンジローマ527人(0.53)で前月比102%、淋菌感染症642人(0.65)で前月比90%である。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は17人(2.4)で、前月比100%と同率だった。また、昨年6月(3.0)の81%である。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数17人(2.4)で、前月と同率、昨年6月の約0.9倍である。70歳以上が全体の約7割を占めている。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告なし。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告なし。

【全国】 定点医療機関総数:480
定点医療機関からの報告総数は1,460人(3.0)で、前月比94%と減少した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,307人(2.7)で前月比95%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症147人(0.31)で前月比86%、薬剤耐性緑膿菌感染症6人(0.01)で前月比50%である。

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