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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2018年第44号

第20巻第44号[宮崎県44週(10/29〜11/4)全国第43週(10/22〜10/28)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第44週の発生動向

全数報告の感染症(44週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核1例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症:報告なし。
  • 5類感染症:カルバペネム耐性腸内細菌感染症1例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、後天性免疫不全症候群1例、百日咳2例。

全数把握対象疾患累積報告数(2018年第1週〜44週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は521人(定点当たり17.9)で、前週比94%と減少した。なお、前週に比べ増加した疾患は水痘で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症とヘルパンギーナである。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は68人(1.9)で、前週比100%と横ばいであったが、例年同時期の定点当たり平均値*(1.4)の約1.4倍である。高鍋(4.3)保健所からの報告が多く、年齢群別では4〜6歳が全体の約5割を占めている。



*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成30年11月5日までに検出)

細菌

ウイルス

○乳児1名からパレコウイルス3型(HPeV-3)が検出された。HPeVは小児や成人における上気道炎や胃腸炎の原因となるウイルスで、乳幼児では髄膜炎や脳炎、敗血症など重篤な症状を起こすことがある。国内では、2014年、2016年にパレコウイルス感染症の流行があり、当所の過去の検出状況をみると、2016年に22件、2017年に12件、今年は現在までに2件検出されている。

○乳幼児2名からエコーウイルス11型が検出された。エコーウイルスは呼吸器症状や発疹を呈することが多いが、髄膜炎を起こし重症化する場合もあり、注意が必要である。

全国2018年第43週の発生動向

全数報告の感染症(全国第43週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比104%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患は伝染性紅斑と咽頭結膜熱及びA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患はヘルパンギーナとRSウイルス感染症である。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は6,045人(1.9)で前週比114%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(1.7)の約1.2倍である。石川県(3.3)、 北海道(3.2)、鳥取県(3.1)、福岡県(3.0)からの報告が多く、年齢群別では4〜7歳が全体の約5割を占めている。

伝染性紅斑の報告数は1,582人(0.5)で前週比132%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(0.17)の約2.9倍である。東京都・神奈川県(各1.3)からの報告が多く、年齢群別では3〜6歳が全体の約6割を占めている。

ヘルパンギーナの報告数は1,136人(0.36)で前週比69%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(0.23)の約1.6倍である。愛媛県(1.1)、香川県・宮崎県(各1.0)からの報告が多く、年齢群別では1〜3歳が全体の約7割を占めている。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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