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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2018年第48号

第20巻第48号[宮崎県48週(11/26〜12/2)全国第47週(11/19〜11/25)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第48週の発生動向

トピックス
  • つつが虫病(全数報告の感染症)
    つつが虫病(全数報告の感染症)の届出が都城保健所から5例、小林保健所から2例、宮崎市・日南・高鍋保健所から各1例あった。県内での報告は今年累計41例となった。過去3年間に報告された患者の年齢別割合は60歳以上が約8割を占め、発生時期は11月をピークとして冬期に多い。
全数報告の感染症(48週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核3例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:つつが虫病10例。
  • 5類感染症:ウイルス性肝炎1例、急性弛緩性麻痺3例、百日咳2例。

全数把握対象疾患累積報告数(2018年第1週〜48週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は798人(定点当たり25.3)で、前週比106%と増加した。なお、前週に比べ増加した疾患は咽頭結膜熱と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患はヘルパンギーナと流行性耳下腺炎である。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は127人(3.6)で、前週比109%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(2.2)の約1.7倍である。延岡(11.5)保健所からの報告が多く、年齢群別では4〜9歳が全体の約7割を占めている。

【感染性胃腸炎】
報告数は509人(14.5)で、前週比118%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(14.0)とほぼ同率である。日南(26.7)、小林(24.3)保健所からの報告が多く、年齢群別では1〜4歳が全体の5割を占めている。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成30年12月3日までに検出)

細菌

5〜9歳の女児と40代後半の女性から腸管出血性大腸菌(EHEC)が分離された。EHECは夏季に多くみられ、当所では8月に10例分離されている。なお、EHECは例年、冬季にも分離・検出されており、EHECによる感染症は少ない菌数でも発症することから、冬季も夏季同様、食品の衛生管理や手洗いのさらなる励行が求められる。

ウイルス

インフルエンザと診断された成人1名からインフルエンザウイルスB(ビクトリア系統)が分離された。全国のインフルエンザウイルス検出状況は12月3日現在でAH1pdm09が147件と最も多く、次いでAH3が51件、B(山形系統)が4件、B(ビクトリア系統)が1件となっている。本県では全国と同様にインフルエンザの大きな流行は今のところみられていないが、手洗いやワクチン接種等の予防策をとることが重要である。

全国2018年第47週の発生動向

全数報告の感染症(全国第47週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比99%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザと伝染性紅斑で、減少した主な疾患はヘルパンギーナと手足口病である。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は7,581人(2.4)で前週比99%とほぼ横ばいであったが、例年同時期の定点当たり平均値*(2.3)の約1.1倍である。鳥取県(4.4)、福岡県(4.0)からの報告が多く、年齢群別では4〜7歳が全体の約5割を占めている。

伝染性紅斑の報告数は2,070人(0.7)で前週比107%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(0.2)の2.7倍である。宮城県(4.6)、新潟県(1.8)からの報告が多く、年齢群別では3〜7歳が全体の約7割を占めている。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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