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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2018年第50号

第20巻第50号[宮崎県50週(12/10〜12/16)全国第49週(12/3〜12/9)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第50週の発生動向

トピックス
  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
    (全数報告の感染症)の報告が宮崎市保健所管内からあった。患者は80歳代女性で、発症は12月上旬である。ダニの刺し口は確認出来なかった。県内での報告は今年12例目で、累計61例(平成25年3月届出開始以降)となった。
  • インフルエンザ(定点把握対象の疾患)
    第50週(12/10〜12/16)の定点当たりの報告数は1.15と、流行期の目安となる1.0を上回った。昨シーズンと比較して6週間遅い流行期入りである。詳細後述。
全数報告の感染症(50週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核4例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群1例、つつが虫病9例。
  • 5類感染症:ウイルス性肝炎1例、急性弛緩性麻痺1例、急性脳炎1例、侵襲性肺炎球菌感染症1例、水痘(入院例)1例、梅毒2例、百日咳16例。



全数把握対象疾患累積報告数(2018年第1週〜50週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は794人(定点当たり24.9)で、前週比89%と減少した。なお、前週に比べ増加した疾患はインフルエンザと水痘で、減少した主な疾患は伝染性紅斑とヘルパンギーナである。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【インフルエンザ】
報告数は68人(1.2)で、前週比213%と増加したが、例年同時期の定点当たり平均値*(4.1)の約0.3倍である。中央(2.5)、宮崎市(2.1)保健所からの報告が多く、年齢群別では10歳未満が全体の約7割を占めている。

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は102人(2.8)で、前週比79%と減少したが、例年同時期の定点当たり平均値*(2.6)の約1.1倍である。日向 (4.3)、延岡(4.0)保健所からの報告が多く、年齢群別では3〜7歳が全体の約6割を占めている。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成30年12月17日までに検出)

細菌

報告なし。

ウイルス

○手足口病と診断された幼児からコクサッキーウイルスA16型(CA16)が分離された。国内における手足口病の流行のピークは例年夏季であり、今年も7月下旬に流行のピークがみられた。全国で手足口病患者から分離・検出されたウイルスをみると、エンテロウイルス71型が主流であるが、流行のピークを過ぎたあたりからCA16の報告数も多くなっている。今後の動向にも注意が必要である。

全国2018年第49週の発生動向

全数報告の感染症(全国第49週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比112%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザで、減少した主な疾患は特にない。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は9,682人(3.1)で前週比111%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(2.7)の約1.2倍である。北海道(5.5)、新潟県(5.3)からの報告が多く、年齢群別では4〜7歳が全体の約5割を占めている。

伝染性紅斑の報告数は3,026人(1.0)で前週比110%と増加しており、例年同時期の定点当たり平均値*(0.27)の3.6倍である。宮城県(5.5)、東京都(2.4)からの報告が多く、年齢群別では3〜7歳が全体の約7割を占めている。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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