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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2021年第12号

第23巻第12号[宮崎県12週(3/22〜3/28)全国第11週(3/15〜3/21)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第12週の発生動向

トピックス
  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数報告の感染症)の報告が宮崎市、都城保健所管内からあった。患者は60歳代と70歳代のいずれも男性で、ダニの刺し口は確認できなかった。県内での報告は、累計77例となった。
  • 新型コロナウイルス感染症(新型インフルエンザ等感染症)の報告が1例あり、2021年の累積報告数は1075例となった。
全数報告の感染症(12週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核2例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群2例。
  • 5類感染症:侵襲性肺炎球菌感染症1例、水痘(入院例)1例、梅毒2例、播種性クリプトコックス症1例。


新型インフルエンザ等感染症(12週までに新たに届出のあったもの)

全数把握対象疾患累積報告数(2021年第1週〜第12週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は464人(定点当たり13.0)で、前週比86%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症で、減少した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と感染性胃腸炎であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【RSウイルス感染症】

報告数は188人(5.2)で、前週比107%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.56)の約9.4倍であった。中央(17.0)、宮崎市(10.3)、日南(7.7)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜3歳が全体の約7割を占めた。

【感染性胃腸炎】

報告数は191人(5.3)で、前週比81%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(8.6)の約0.6倍であった。都城(13.5)、宮崎市(5.1)、日南、小林(4.7)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜3歳が全体の約4割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

なし。

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和3年3月29日までに検出)

細菌

4名から腸管病原性大腸菌(EPEC)が分離された。EPECの判定基準はeae(インチミン遺伝子)陽性の大腸菌で、ST/LT/VTを持たない大腸菌とされる。EPECは細胞に強固に接着することで微絨毛などを破壊して下痢を引き起こす。乳幼児においては、しばしば重症化しコレラ様の脱水症状が見られることもある。EPEC感染症は成人においても発生し、食中毒の起因菌となる場合もある。

ウイルス

報告なし。

全国2021年第11週の発生動向

全数報告の感染症(全国第11週)

※新型コロナウイルス感染症の全国の報告数について、現在、発生届の報告を新システム(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS))へ移行中のため、移行が終了するまで掲載を控えさせていただきます。

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比92%と減少した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は水痘とヘルパンギーナで、減少した主な疾患は感染性胃腸炎、手足口病及び伝染性紅斑であった。

RSウイルス感染症の報告数は1,813人(0.58)で前週比100%と横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(0.31)の約1.8倍であった。宮崎県(4.9)、佐賀県(4.7)、熊本県(4.3)からの報告が多く、年齢群別では1歳から3歳が全体の約7割を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は8,264人(2.6)で前週比89%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(5.0)の約0.5倍であった。福井県(8.2)、宮崎県(6.6)、島根県(6.5)からの報告が多く、年齢群別では1歳から2歳が全体の約3割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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