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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2021年第14号

第23巻第14号[宮崎県14週(4/5〜4/11)全国第13週(3/29〜4/4)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第14週の発生動向

トピックス
  • 新型コロナウイルス感染症(新型インフルエンザ等感染症)の報告が51例あり、2021年の累積報告数は1141例となった。また、県内初となる変異株疑い患者の報告があった。
全数報告の感染症(14週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核1例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:レジオネラ症1例。
  • 5類感染症:水痘(入院例)1例、梅毒5例、播種性クリプトコックス症1例、破傷風1例。


新型インフルエンザ等感染症(14週までに新たに届出のあったもの)

全数把握対象疾患累積報告数(2021年第1週〜第14週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は550人(定点当たり15.8)で、前週比110%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症、咽頭結膜熱及び水痘で、減少した主な疾患は感染性胃腸炎であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【RSウイルス感染症】

報告数は297人(8.3)で、前週比121%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.57)の約14.5倍であった。日南(15.0)、延岡(14.8)、高鍋(12.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は6ヵ月〜3歳が全体の約9割を占めた。

【感染性胃腸炎】

報告数は142人(3.9)で、前週比80%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(8.3)の約0.5倍であった。小林(7.7)、都城(6.3)、中央(6.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜4歳が全体の約6割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和3年4月12日までに検出)

細菌

70代前半の女性から、腸管出血性大腸菌(EHEC)が分離された。EHECはベロ毒素を産生する大腸菌で、下痢、腹痛、血便などを引き起こし、重症例では溶血性尿毒素症症候群(HUS)や脳症などを合併し、死に至ることもある。気温の上昇とともに患者数は増えることから、今後の発生動向に注意が必要である。

ウイルス

報告なし。

全国2021年第13週の発生動向

全数報告の感染症(全国第13週)

※新型コロナウイルス感染症の全国の報告数について、現在、発生届の報告を新システム(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS))へ移行中のため、移行が終了するまで掲載を控えさせていただきます。

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比95%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患はRSウイルス感染症と咽頭結膜熱で、減少した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎及び手足口病であった。

RSウイルス感染症の報告数は2,337人(0.74)で前週比107%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.26)の約2.8倍であった。宮崎県(6.8)、佐賀県(6.3)、長崎県(4.9)からの報告が多く、年齢群別では6ヵ月から3歳が全体の約9割を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は7,364人(2.3)で前週比92%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(4.5)の約0.5倍であった。島根県(5.9)、福井県(5.7)、愛媛県(5.2)からの報告が多く、年齢群別では1歳から3歳が全体の約4割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

月報告対象疾患の発生動向 <2021年3月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は44人(3.4)で、前月比116%と増加した。また、昨年3月(2.6)の129%であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数22人(1.7)で、前月の約1.2倍、昨年3月の約0.9倍であった。 10〜20歳代が全体の約8割を占めた。(男性7人・女性15人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数11人(0.85)で、前月の約1.2倍、昨年3月の約2.8倍であった。(男性1人、女性10人)
  • 尖圭コンジローマ
    報告数3人(0.23)で、前月と同率、昨年3月の3.0倍であった。 (女性3人)
  • 淋菌感染症
    報告数8人(0.62)で前月と同率、昨年3月の2.0倍であった。(男性7人、女性1人)

【全国】定点医療機関総数:982
定点医療機関からの報告総数は4,530人(4.7)で、前月比113%と増加した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,492人(2.6)で前月比110%、性器ヘルペスウイルス感染症799人(0.82)で前月比128%、尖圭コンジローマ456人(0.47)で前月比112%、淋菌感染症783人(0.80)で前月比110%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は13人(1.9)で、前月比81%と減少した。また、昨年3月(1.6)の118%であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数13人(1.9)で、前月の約0.8倍、昨年3月の約1.2倍であった。70歳以上が全体の約8割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告なし。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告なし。

【全国】 定点医療機関総数:479
定点医療機関からの報告総数は1,380(2.9)で、前月比114%と増加した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,307人(2.8)で前月比113%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症61人(0.13)で前月比130%、薬剤耐性緑膿菌感染症12人(0.03)で前月比300%であった。

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