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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2021年第32号

第24巻第32号[宮崎県32週(8/9〜8/15) 全国第31週(8/2〜8/8)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第32週の発生動向

トピックス
  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数報告の感染症)の報告が宮崎市保健所管内からあった。患者は80歳代の女性で、ダニの刺し口は確認できなかった。県内での報告は、累計86例となった。
  • 新型コロナウイルス感染症(新型インフルエンザ等感染症)の報告が306例あり、2021年の累積報告数は2,937例となった。
全数報告の感染症(32週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核1例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症2例。
  • 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群1例。
  • 5類感染症:後天性免疫不全症候群1例、梅毒2例。


新型インフルエンザ等感染症(32週までに新たに届出のあったもの)

全数把握対象疾患累積報告数(2021年第1週〜第32週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は290人(定点当たり9.6)で、前週比78%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は特になく、減少した主な疾患はRSウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び手足口病であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

報告数は36人(1.0)で、前週比64%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.6)の約0.6倍であった。延岡(7.3)、日南(1.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜3歳が全体の約7割を占めた。

【感染性胃腸炎】

報告数は128人(3.6)で、前週比70%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(5.6)の約0.6倍であった。小林(6.3)、中央(6.0)、日向(5.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1〜3歳が全体の約半数を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

報告なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和3年8月16日までに検出)

細菌

○0〜4歳女児から腸管出血性大腸菌(EHEC O111:HNM VT1,2)が検出された。腸管出血性大腸菌による感染症は、一般に初夏から晩秋にかけて多発することから、今後の発生動向に注意する必要がある。なお、宮崎県では毎年、保育園等でEHECの集団感染が発生しており、食べ物を介した感染だけではなく、簡易用ミニプール水等を介した感染等にも注意する必要がある。保育施設においては、厚生労働省「保育所における感染症対策ガイドライン」2018年3月改訂を参照されたい。

ウイルス

なし。

全国2021年第31週の発生動向

全数報告の感染症

※新型コロナウイルス感染症の全国の報告数について、現在、発生届の報告を新システム(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS))へ移行中のため、移行が終了するまで掲載を控えさせていただきます。

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比96%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病及びヘルパンギーナで、減少した主な疾患はRSウイルス感染症であった。

RSウイルス感染症の報告数は11,018人(3.6)で前週比90%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.87)の約4.2倍であった。徳島県(18.4)、新潟県(13.4)、高知県(12.4)からの報告が多く、年齢群別では6ヵ月から3歳が全体の約8割を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は7,164人(2.4)で前週比98%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(3.1)の約0.8倍であった。大分県(8.1)、愛媛県(6.8)、福岡県(5.9)からの報告が多く、年齢群別では1歳から3歳が全体の約半数を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

月報告対象疾患の発生動向 <2021年6月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は37人(2.9)で、前月比65%と減少した。また、昨年7月(3.9)の74%であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症:報告数18人(1.4)で、前月の約半数、昨年7月の0.7倍であった。
    20歳代が全体の約6割を占めた。(男性5人・女性13人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数10人(0.77)で、前月の約0.9倍、昨年7月の約0.7倍であった。(男性1人、女性9人)
  • 尖圭コンジローマ:報告数2人(0.15)で、前月と同率、昨年7月の2.0倍であった。(男性1人、女性1人)
  • 淋菌感染症:報告数7人(0.54)で前月の約1.2倍、昨年7月の約0.8倍であった。(男性5人、女性2人)

【全国】
定点医療機関からの報告総数は4,931人(5.0)で、前月比104%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,706人(2.8)で前月比103%、性器ヘルペスウイルス感染症759人(0.77)で前月比98%、尖圭コンジローマ466人(0.48)で前月比100%、淋菌感染症1000人(1.0)で前月比113%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は24人(3.4)で、前月比96%とほぼ横ばいであった。また、昨年7月(3.1)の109%であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数23人(3.3)で、前月及び昨年7月とほぼ同率であった。70歳以上が全体の約7割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告数1人(0.14)で、前月と同率であった。(昨年7月報告なし)
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。

【全国】
定点医療機関からの報告総数は1,276(2.7)で、前月比99%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,185人(2.5)で前月比101%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症78人(0.16)で前月比76%、薬剤耐性緑膿菌感染症13人(0.03)で前月比100%であった。

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