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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2021年第42号

第24巻第42号[宮崎県42週(10/18〜10/24) 全国第41週(10/11〜10/17)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第42週の発生動向

トピックス

  • 新型コロナウイルス感染症(新型インフルエンザ等感染症)の報告が2例あり、2021年の累積報告数は5,262例となった。
全数報告の感染症(42週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核2例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:報告なし。
  • 5類感染症:カルバペネム耐性腸内細菌感染症1例、破傷風1例。


新型インフルエンザ等感染症(42週までに新たに届出のあったもの)

全数把握対象疾患累積報告数(2021年第1週〜第42週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は600人(定点当たり16.8)で、前週比99%とほぼ横ばいであった。なお、前週に比べ増加した主な疾患は手足口病とヘルパンギーナで、減少した主な疾患は感染性胃腸炎であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【手足口病】

報告数は312人(8.7)で、前週比111%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.5)の約5.8倍であった。宮崎市(18.5)、日南(10.3)、中央(6.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は6ヵ月から2歳が全体の約9割を占めた。

【ヘルパンギーナ】

報告数は55人(1.5)で、前週比122%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.9)の約1.6倍であった。日南(3.0)、宮崎市(2.2)、都城(1.8)保健所からの報告が多く、年齢群別は6ヵ月から2歳が全体の約9割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

なし。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和3年10月25日までに検出)

細菌

○5〜10代前半の4名からサルモネラ属菌が検出された。サルモネラ属菌によって起こるサルモネラ症の主な症状は腹痛、下痢、発熱であり、下痢は水様性から血便や粘血便を呈することもある。経過は一般に短く、主な症状は1〜2日でおさまり、1週間ほどで回復するが小児や高齢者では重症化しやすく、回復も遅れる傾向があるので注意が必要である。サルモネラ症の予防には、原因食品、特に食肉及び鶏卵の低温保存管理、調理前後の汚染防止等の衛生管理が大切である。また、低年齢層ではペット等の動物からの接触感染にも注意が必要である。

ウイルス

○髄膜炎を呈する小児2名と呼吸器症状を呈する乳児1名からエコーウイルス6型が分離された。
エンテロウイルスによる無菌性髄膜炎の症状は、発熱を主徴とし、頭痛、悪心・嘔吐を伴う場合があり、夏季を中心に流行する疾患であるが、秋〜冬季にも発生が認められるため今後も注意が必要である。

全国2021年第41週の発生動向

全数報告の感染症

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比107%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は咽頭結膜熱、手足口病及びヘルパンギーナで、減少した主な疾患はRSウイルス感染症であった。

手足口病の報告数は5,358人(1.7)で前週比112%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.2)の約1.5倍であった。大分県(13.4)、福岡県、佐賀県(11.3)からの報告が多く、年齢群別では1歳から2歳が全体の約7割を占めた。

ヘルパンギーナの報告数は2,215人(0.71)で前週比116%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.50)の約1.4倍であった。大分県(3.1)、鳥取県(2.8)、山口県(2.3)からの報告が多く、年齢群別では1歳から3歳が全体の約8割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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