
宮崎県感染症発生動向調査2022年第49号
第24巻第49号 [宮崎県第49週(12/5〜12/11) 全国第48週(11/28〜12/4)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和4年第49週の発生動向
トピックス
- 第49週時点の梅毒(全数報告の感染症)の累積報告数が100例となった。1999年以降最も多くなった前年の89例を超える報告数となっている。
性別は男性が61例、女性が39例で、年齢群別では、20歳代が全体の約4割を占めている。また、保健所別では宮崎市保健所管内からの報告が最も多く、60例となっている。

- 新型コロナウイルス感染症(新型インフルエンザ等感染症)の報告が6,917例あり、先週(3,983例)の約1.7倍であった。2022年の累積報告数は218,754例となった。※詳細は宮崎県新型コロナウイルス感染症特設サイトを御覧ください。
全数報告の感染症(49週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核1例。
- 3類感染症:報告なし。
- 4類感染症:つつが虫病4例。
- 5類感染症:カルバペネム耐性腸内細菌感染症1例、水痘(入院例)1例、梅毒4例。

全数把握対象疾患累積報告数(2022年第1週〜第49週)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・定点医療機関からの報告総数は289人(定点当たり8.4)で、前週比100%と横ばいであった。なお、前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症とA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患はヘルパンギーナであった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【RSウイルス感染症】
報告数は21人(0.58)で、前週比191%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.65)の約0.9倍であった。小林(3.7)、都城(1.2)保健所からの報告が多く、年齢群別はすべて3歳以下であった。
【感染性胃腸炎】
報告数は184人(5.1)で、前週比105%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(8.2)の約0.6倍であった。小林(7.3)、日南(6.7)、宮崎市(5.7)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から5歳が全体の約6割を占めた。
*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
全国2022年第48週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比110%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザ、感染性胃腸炎及び咽頭結膜熱で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症、水痘及び手足口病であった。
RSウイルス感染症の報告数は1,579人(0.50)で前週比86%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.42)の約1.2倍であった。山形県(2.8)、福島県(2.7)、富山県(1.5)からの報告が多く、年齢群別では3歳以下が全体の約9割を占めた。
感染性胃腸炎の報告数は11,994人(3.8)で前週比119%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(5.4)の約0.7倍であった。福井県(14.5)、埼玉県(7.6)、大分県(6.9)からの報告が多く、年齢群別では1歳から4歳が全体の約半数を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
月報告対象疾患の発生動向 <2022年11月>
性感染症
【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は44人(3.4)で、前月比126%と増加した。また、昨年11月(3.6)の約0.9倍であった。
《疾患別》
- 性器クラミジア感染症:報告数27人(2.1)で、前月の約1.2倍、昨年11月の約1.1倍であった。
20歳代が全体の約6割を占めた。(男性13人・女性14人)
- 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数4人(0.31)で、前月の0.8倍、昨年11月の約0.4倍であった。(男性1人・女性3人)
- 尖圭コンジローマ:報告数1人(0.08)で、昨年11月と同率であった。(男性1人、前月報告なし)
- 淋菌感染症:報告数12人(0.92)で、前月の約1.7倍、昨年11月の約1.1倍であった。(男性10人・女性2人)

【全国】
定点医療機関からの報告総数は4,726人(4.8)で、前月比97%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,614人(2.7)で前月比97%、性器ヘルペスウイルス感染症699人(0.71)で前月比95%、尖圭コンジローマ580人(0.59)で前月比111%、淋菌感染症833人(0.85)で前月比92%であった。
薬剤耐性菌
【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は18人(2.6)で、前月比58%と減少した。また、昨年11月(3.0)の約0.9倍であった。
《疾患別》
- メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数18人(2.6)で、前月の約0.6倍、昨年11月の約0.9倍であった。70歳以上が全体の約7割を占めた。
- ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告なし。
- 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。
【全国】
定点医療機関からの報告総数は1,322人(2.8)で、前月比101%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,225人(2.6)で前月比100%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症89人(0.19)で前月比112%、薬剤耐性緑膿菌感染症8人(0.02)で前月比200%であった。
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