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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2023年第22号

第25巻第22号 [宮崎県第22週 (5/29〜6/4) 全国第21週(5/22〜5/28)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所

令和5年第22週の発生動向

トピックス
  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数報告の感染症)の報告が高千穂保健所管内からあった。患者は70歳代の女性で、ダニの刺し口は確認できなかった。県内での報告は、累計103例となった。

全数報告の感染症(22週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核1例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群1例。
  • 5類感染症:侵襲性肺炎球菌感染症1例、水痘(入院例)1例、梅毒6例。

 

全数把握対象疾患累積報告数(2023年第1週〜第22週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は1,354人(定点当たり33.1)で、前週比98%とほぼ横ばいであった。なお、前週に比べ増加した主な疾患は咽頭結膜熱、感染性胃腸炎及び手足口病で、減少した主な疾患はインフルエンザ、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び流行性耳下腺炎であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】

報告数は175人(3.0)で、前週比91%と減少した。高千穂(14.0)、延岡(4.1)、中央(3.5)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。

【インフルエンザ】

報告数は309人(5.3)で、前週比75%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.13)の約41.2倍であった。都城(18.1)、小林(6.5)、宮崎市(5.1)保健所からの報告が多く、年齢群別は5歳から9歳が全体の約半数を占めた。

【ヘルパンギーナ】

報告数は316人(8.8)で、前週比98%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(0.74)の約11.9倍であった。宮崎市(12.4)、中央(11.0)、都城(10.2)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から4歳が全体の約8割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

なし

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和5年6月5日までに検出)

細菌

○10歳代の男性から、腸管出血性大腸菌(EHEC)が分離された。EHEC感染症はVero毒素(VT)を産生、またはVT遺伝子を保有するEHECの感染によって起こり、主な症状は腹痛、下痢および血便である。嘔吐や38℃台の発熱をともなうこともある。VT等の作用により血小板減少、溶血性貧血、急性腎障害を来して溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こし、脳症などを併発して死に至ることがある(IASR Vol.44 No.5(2023.5))。気温の上昇とともに患者数が増える傾向にあることから、今後の発生動向に注意が必要である。

ウイルス

なし

全国2023年第21週の発生動向

全数報告の感染症

※4類感染症の「サル痘」の名称が「エムポックス」へ変更されました。

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比107%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は咽頭結膜熱、水痘、手足口病及びヘルパンギーナで、減少した主な疾患はインフルエンザであった。

インフルエンザの報告数は7,975人(1.6)で前週比86%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.19)の約8.4倍であった。宮崎県(7.1)、長崎県(4.1)、愛媛県(3.7)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約8割を占めた。

ヘルパンギーナの報告数は4,154人(1.3)で前週比182%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.11)の約11.8倍であった。宮崎県(8.9)、長崎県(4.6)、佐賀県(4.5)からの報告が多く、年齢群別では1歳から4歳が全体の約8割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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