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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2023年第23号

第25巻第23号 [宮崎県第23週 (6/5〜6/11) 全国第22週(5/29〜6/4)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所

令和5年第23週の発生動向

全数報告の感染症(23週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核4例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症:報告なし。
  • 5類感染症:侵襲性インフルエンザ菌感染症1例、梅毒1例。

 

全数把握対象疾患累積報告数(2023年第1週〜第23週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は1,598人(定点当たり38.3)で、前週比116%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症及びA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患は咽頭結膜熱と感染性胃腸炎であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】

報告数は240人(4.1)で、前週比137%と増加した。日向(9.7)、都城(4.7)、高鍋(4.7)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。

【インフルエンザ】

報告数は379人(6.5)で、前週比123%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.09)の約69.5倍であった。都城(18.5)、日南(10.6)、小林(9.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は5歳から9歳が全体の約4割を占めた。

【ヘルパンギーナ】

報告数は384人(10.7)で、前週比122%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.62)の約17.3倍であった。中央(20.0)、小林(19.3)、都城(13.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から4歳が全体の約8割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

なし

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

新型コロナウイルスゲノム解析結果情報(衛生環境研究所微生物部)

その他のX系統も含むXBB系統は第21週、22週で共に88%、第23週で79%を占めています。
また、第23週ではXBB.2.3系統、XBB.1.16系統、XBB.1.9系統、XBB.1.5系統が多くを占めています。
「X」で始まる名前は遺伝子組換えで発生した系統に付けられます。
XBBはBJ.1(BA.2.10.1系統)/BM.1.1.1(BA.2.75.3系統)の組換え株です。
ゲノム解析は概ね前週の検体を用いて実施しています。なお、解析検体数が多くない場合は割合の変動が大きくなります。
衛生環境研究所においては、県内医療機関の協力のもと、新型コロナウイルスのPCR陽性となった検体を毎週収集し、ゲノム解析を実施しています。

全国2023年第22週の発生動向

全数報告の感染症

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比110%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、手足口病、伝染性紅斑及びヘルパンギーナで、減少した主な疾患は水痘であった。

新型コロナウイルス感染症の報告数は22,432人(4.6)で前週比125%と増加した。沖縄県(15.8)、石川県(7.0)、北海道(6.7)、千葉県(6.7)からの報告が多く、年齢群別では20歳未満が全体の約3割を占めた。

インフルエンザの報告数は7,483人(1.5)で前週比94%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.14)の約11.2倍であった。宮崎県(5.3)、愛媛県(3.6)、鹿児島県(3.5)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約8割を占めた。

ヘルパンギーナの報告数は5,863人(1.9)で前週比141%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.16)の約11.9倍であった。宮崎県(8.8)、富山県(4.7)、佐賀県(4.7)からの報告が多く、年齢群別では1歳から4歳が全体の約8割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

月報告対象疾患の発生動向 <2023年5月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は50人(3.9)で、前月比122%と増加した。また、昨年5月(3.1)の約1.3倍であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症:報告数30人(2.3)で、前月の約1.4倍、昨年5月の約1.8倍であった。
    20歳代が全体の半数を占めた。(男性5人・女性25人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数6人(0.46)で、前月の約0.5倍、昨年5月の約0.9倍であった。(男性1人・女性5人)
  • 尖圭コンジローマ:報告数2人(0.15)で、前月及び昨年5月と同率であった。(女性2人)
  • 淋菌感染症:報告数12人(0.92)で、前月の約1.7倍、昨年5月の約0.9倍であった。(男性10人・女性2人)

【全国】
定点医療機関からの報告総数は4,947人(5.0)で、前月比107%と増加した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,708人(2.8)で前月比107%、性器ヘルペスウイルス感染症798人(0.81)で前月比104%、尖圭コンジローマ610人(0.62)で前月比107%、淋菌感染症831人(0.85)で前月比108%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は20人(2.9)で、前月比125%と増加した。また、昨年5月(2.0)の約1.4倍であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数20人(2.9)で、前月の約1.3倍、昨年5月の約1.4倍であった。70歳以上が全体の8割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告なし。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。

【全国】
定点医療機関からの報告総数は1,334人(2.8)で、前月比123%と増加した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,210人(2.5)で前月比119%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症116人(0.24)で前月比200%、薬剤耐性緑膿菌感染症8人(0.02)で前月比200%であった。

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