第1章 地形

 

  宮崎県は九州の南東部に位置し、その広さが東西70.2km、南北160km、総面積7,734.18km2で 北海道を除いて全国第13位の広さであるが、山岳地帯が多く、山林・原野は総面積の74.6%に及んでいる。
  
  地形を概観すると、宮崎県は加久藤ー小林ー青島を結ぶ線によって北部と南部に大別される。 北部には北東ー南西に伸びる九州山地があり、その前縁には宮崎平野が広がる。海岸線は美々津付近を境として、 これより北は屈曲の多い沈水海岸、南は直線状の砂浜海岸となる。
  
  南部は北部に比べより複雑な地形を呈する。加久藤ー紙屋間には西北西ー東南東方向の凹地帯があり、 九州山地はこの凹地帯で断ち切られている。宮崎平野の南西には北北東ー南南西に伸びる南那珂産地があり その西には同じ方向の長軸をもつ都城盆地がある。霧島山地は加久藤・小林・都城盆地に囲まれて存在する。 海岸線は岬や入江に富む。このように、県の北部と南部では地形の様相が全く異なる(第1図)。