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特集

障害のある方の
就労をサポートします

障害者在宅就業サポートセンターのスタッフの皆さん
障害者在宅就業サポートセンター(社会福祉法人恵佼会)のスタッフの皆さん

 平成18年4月から、障害のある方の就労をさらに支援するため、自宅での就労支援などを盛り込んだ「改正障害者雇用促進法」が施行されました。
 宮崎県の障害者の方の雇用率は1.89%(全国4位、平成17年6月1日現在)と、法定雇用率の1.8%、全国平均の1.49%を上回っていますが、県では、障害者の方がその障害の程度や適性に応じて、安心して働くことのできる環境づくりをより一層推進していくため、関係機関と連携しながらさまざまな取り組みを進めています。

在宅での就労を支援します

 県では、宮崎市の社会福祉法人恵佼会に委託し、在宅での就業を希望する通勤困難な重度身体障害者の方などを対象に、ホームページ作成などに必要な知識や技術を習得するための研修をインターネットを活用して実施しています。また、今年度からは、この研修により技術を習得した障害者の方と、仕事を発注する事業所との仲介役となる「障害者在宅就業サポートセンター」を同所に新たに開設しました。

【研修などに関するお問い合わせ】
社会福祉法人恵佼会  TEL 0985(31)6441

求人開拓や就職相談に積極的に応じています

 県内3カ所に就職指導支援相談員を配置し、障害者の方の実習先を紹介したり、養護学校などの在校生や卒業生の就職相談のほか就職後のケアも行っています。また、障害者雇用コーディネーターを県内8カ所に配置し、障害者の方の就職相談や求人開拓などについて、ハローワークなどと連携を取りながら最適な方法をアドバイスしています。

■障害者雇用コーディネータ
配置先 連絡先 担当市町村
宮崎障害者雇用支援センター内 (0985)
22-9121
宮崎市、清武町、
東諸県郡
(社)宮崎県雇用開発協会内 (0985)
29-9052
日南市福祉事務所内 (0987)
31-1130
日南市、串間市、南那珂郡
高鍋町保健福祉課内 (0983)
26-2009
西都市、児湯郡
延岡市児童家庭課内 (0982)
22-7059
延岡市、北川町、西臼杵郡
日向市福祉事務所内 (0982)
52-2111
日向市、門川町、美郷町、
諸塚村、椎葉村
都城市障害者生活支援センター内 (0986)
26-0294
都城市、三股町
小林市福祉事務所内 (0984)
23-0111
小林市、えびの市、
西諸県郡
■障害児就職指導支援相談員
配置先 連絡先
宮崎赤江養護学校内
(県央地区担当)
(0985)
56-0655
都城養護学校内
(県南・県西地区担当)
(0986)
25-1878
延岡南養護学校内
(県北地区担当)
(0982)
37-6433

就労を目指した職業訓練を行っています

 障害者の方が、身近な地域で仕事に就くことができるよう、昨年9月、県立産業技術専門校高鍋校に販売実務科を開設しました。知的障害者の方を対象に商品管理、物流作業、接客に関する基礎的な知識・技能を身につけるための訓練を行うほか、企業での実習訓練も行っています。
 また、昨年度から知的障害者の方の就労を促進するため、宮崎養護学校の中学部および高等部で、民間企業の指導のもと、ビル・メンテナンスの作業学習に取り組むとともに、卒業生を対象とした作業訓練も実施しています。

販売実務訓練   ビル・メンテナンス訓練
販売実務訓練〔県立産業技術専門校高鍋校〕   ビル・メンテナンス訓練

事業主の皆さまへ

 障害者の方と事業者との面接会が県内3カ所で実施されています。また、事業主の方に、障害者の方が実際の職場で作業に慣れるための訓練費を助成する「職場適応訓練制度」のほか、作業設備の整備に対する助成金や税制上の優遇措置なども準備されています。
 事業主の皆さまには、障害者の方の雇用について、より一層のご理解をお願いします。

【障害者雇用に関するお問い合わせ】
労働政策課
  TEL 0985(26)7105
宮崎県雇用開発協会
  TEL 0985(29)9052

◆  ◆  ◆

 障害者の方が、その能力を十分に発揮し、安心して働くことのできる社会を目指して、事業主や職場の皆さまなど、社会全体で障害のある方を支えていくことが必要です。
 皆さまのご理解とご協力をお願いします。

授産施設での支援も行われています

 県内の授産施設では、障害者の方を対象に自立に向けた支援
が行われています。
 日向市の社会福祉法人「風舎」では、天然酵母を使ったパン
の製造や販売が行われています。利用者一人ひとりがそれぞれ
の役割に応じて作業を行い、販売活動を通じて地域住民との交
流も図られています。

パンづくり   役割分担
施設利用者によるパンづくり   その日の役割分担や目標が話し合われます
◎インタビュー
Interview
山本健二さん(都城市 32歳)

山本健二さん
 22歳の時に、スノーボード中の事故で頚椎(けいつい)を損傷。肩と腕以外が全く動かない障害を負われましたが、神戸での6年間のリハビリ訓練を経て、昨年の4月から東京の会社に在籍しながら、宮崎の自宅で、ホームページ作成の仕事をされています。
自分にしかできないことがある。可能性を信じて
 けがをした当初は、あれもできない、これもできないと思い自暴自棄になっていましたが、リハビリを続けていく中、逆に自分に何ができるかを考えるようになりました。
 最初は、続けていけるかどうか不安でしたが、入社時の「頑張りすぎず、あきらめず」という社長の言葉で気持ちがだいぶ楽になりました。会社の在宅勤務の障害者のメンバーとお互い協力しながら作業をしています。
 障害があっても、自分にしかできない事が絶対あると思うので、可能性を信じてあきらめずに頑張ってほしいと思います。