2 宮崎県の地質概説
宮崎県は,西南日本外帯に所属し,北東−南西方向に延びた地質体が,帯状に配列している. 北西側は二畳系〜ジュラ系を主とする秩父帯で,その南東側は県内を広く占めている白亜系〜古第三系を主とする四万十帯である.県北部・中部の秩父帯・四万十帯には,第三紀の火山−深成複合岩体が存在する.県中部から南部にかけての海岸部には,第三紀の宮崎層群が分布し,四万十帯の地層や,第三紀の火山岩・深成岩を不整合に覆っている.また,宮崎県内には,霧島山の火山群,阿蘇火砕流,姶良火砕流,段丘堆積物などの第四系が分布している.