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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2024年第37号

第26巻第37号 [宮崎県第37週 (9/9〜9/15) 全国第36週(9/2〜9/8)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県薬務感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所

令和6年第37週の発生動向

トピックス
  • 劇症型溶血性レンサ球菌感染症(全数報告の感染症)
    37週までの診断週による累計報告数が12例となった。1999年以降最も多くなった2019年(11例)の報告数を超え、第37週時点で過去最多を更新した。
     今年は、例年と比較し報告数が特に多いため今後の動向に注意が必要である。
  • 手足口病(定点把握対象疾患)
    第37週の県内定点当たり報告数が5.6となり、流行警報レベル開始基準値(5)を超えた。詳細後述。
全数報告の感染症(37週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核4例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症:日本紅斑熱1例。
  • 5類感染症:ウイルス性肝炎1例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、梅毒5例、播種性クリプトコックス症1例、百日咳1例。

 

全数把握対象疾患累積報告数(2024年 第1週〜第37週 保健所受理分)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は863人(定点当たり22.9)で、前週比109%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザ、感染性胃腸炎及び手足口病で、減少した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】

報告数は161人(2.8)で、前週比90%と減少した。延岡(7.1)、小林(5.8)、都城(3.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は15歳未満が全体の約3割を占めた。

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】

報告数は128人(3.6)で、前週比82%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.4)の約2.6倍であった。延岡(7.8)、宮崎市(5.0)、日南(4.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は5歳から7歳が全体の約半数を占めた。

【手足口病】

報告数は202人(5.6)で、前週比147%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.0)の約2.8倍であった。日南(8.7)、宮崎市(8.6)、延岡(8.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から3歳が全体の約7割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

○マイコプラズマ肺炎:高鍋(3例)、宮崎市(1例)、日向(1例)保健所から報告があった。年齢は5〜9歳が2例、0〜4歳が1例、10〜14歳が1例、15〜19歳が1例であった。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和6年9月16日までに検出)

細菌

ウイルス

報告なし

全国2024年第36週の発生動向

全数報告の感染症

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比105%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、手足口病で、減少した主な疾患は新型コロナウイルス感染症であった。

新型コロナウイルス感染症の報告数は32,443人(6.6)で前週比88%と減少した。宮城県(13.7)、岩手県(13.4)、青森県(12.7)、山形県(12.7)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約3割を占めた。

手足口病の報告数は22,485人(7.2)で前週比126%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.8)の約4倍であった。富山県(17.5)、滋賀県(11.3)、宮城県(11.3)からの報告が多く、年齢群別では1歳から5歳が全体の約8割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

月報告対象疾患の発生動向 <2024年8月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は57人(4.4)で、前月比136%と増加した。また、昨年8月(3.0)の約1.5倍であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症:報告数23人(1.8)で、前月と同程度、昨年8月と同率であった。20歳代が全体の約7割を占めた。(男性11人・女性12人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数22人(1.7)で、前月及び昨年8月の2.2倍であった。(男性2人・女性20人)
  • 尖圭コンジローマ:報告数1人(0.08)で、前月の約0.3倍、昨年8月の約0.5倍であった。(女性1人)
  • 淋菌感染症:報告数11人(0.85)で、前月の約1.8倍、昨年8月の約2.8倍であった。(男性9人・女性2人)

【全国】
定点医療機関からの報告総数は4,614人(4.7)で、前月比95%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,523人(2.6)で前月比94%、性器ヘルペスウイルス感染症848人(0.87)で前月比99%、尖圭コンジローマ498人(0.51)で前月比88%、淋菌感染症745人(0.76)で前月比97%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は23人(3.3)で、前月比89%と減少した。また、昨年8月(3.7)の約0.9倍であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数22人(3.1)で、前月の約0.9倍、昨年8月の約0.8倍であった。70歳以上が全体の7割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告数1人(0.14)で前月と同率であった。(昨年8月報告なし)
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。

【全国】
定点医療機関からの報告総数は1,393人(2.9)で、前月比96%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,331人(2.8)で前月比97%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症54人(0.11)で前月比69%、薬剤耐性緑膿菌感染症8人(0.02)で前月比100%であった。

新型コロナウイルス感染症情報《県内第37週、全国第36週(再掲)》

県内第37週新型コロナウイルス感染症発生動向

9月9日〜9月15日までの1週間で161人(2.8)の報告があった。前週比90%と減少し、延岡(7.1)、小林(5.8)、都城(3.3)保健所管内からの報告が多かった。

全国第36週 新型コロナウイルス感染症発生動向

9月2日〜9月8日までの1週間で32,443人(6.6)の報告があった。前週比88%と減少で、宮城県(13.7)、岩手県(13.4)、青森県(12.7)、山形県(12.7)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約3割を占めた。

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