
宮崎県感染症発生動向調査2025年第11号
第27巻第11号 [宮崎県第11週(3/10〜3/16) 全国第10週(3/3〜3/9)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県薬務感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和7年第11週の発生動向
全数報告の感染症(11週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核3例。
- 3類感染症:報告なし。
- 4類感染症:つつが虫病1例。
- 5類感染症:侵襲性肺炎球菌感染症1例、梅毒4例、百日咳35例。

全数把握対象疾患累積報告数(2025年 第1週〜第11週 保健所受理分)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・定点医療機関からの報告総数は1,105人(定点当たり29.0)で、前週比113%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症、感染性胃腸炎で、減少した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎であった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】
報告数は163人(2.8)で、前週比95%とほぼ横ばいであった。高千穂(8.0)、高鍋(4.8)、延岡(3.9)保健所からの報告が多く、年齢群別は15歳未満と60歳以上がそれぞれ全体の約3割ずつを占めた。
【感染性胃腸炎】
報告数は650人(18.1)で、前週比121%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(10.1)の約1.8倍であった。宮崎市(24.8)、小林(23.0)、都城(19.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から8歳が全体の約7割を占めた。
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は77人(2.1)で、前週比78%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.6)の約0.8倍であった。中央(8.0)、日南(5.3)、延岡(3.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は4歳から8歳が全体の約6割を占めた。
*新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
○マイコプラズマ肺炎:報告数は1例(定点当たり0.1)で、前週は報告なしであった。延岡保健所から報告があった。年齢は5〜9歳であった。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和7年3月17日までに検出)
細菌
ウイルス
全国2025年第10週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比109%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザ、RSウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は新型コロナウイルス感染症であった。
新型コロナウイルス感染症の報告数は20,041人(4.1)で前週比92%と減少した。佐賀県(6.6)、長野県(6.5)、栃木県(6.1)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満と60歳以上がそれぞれ全体の約3割ずつを占めた。
感染性胃腸炎の報告数は35,553人(11.4)で前週比116%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(6.2)の約1.8倍であった。大分県(21.4)、愛媛県(20.1)、香川県(19.9)からの報告が多く、年齢群別では1歳から2歳が全体の約2割を占めた。
* 新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値
月報告対象疾患の発生動向 <2025年2月>
性感染症
【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は38人(2.9)で、前月比127%と増加した。また、昨年2月(3.2)の約0.9倍であった。
《疾患別》
- 性器クラミジア感染症:報告数23人(1.8)で、前月の約1.4倍、昨年2月の約0.9倍であった。20歳代が全体の約6割を占めた。(男性5人・女性18人)
- 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数10人(0.77)で、前月の約1.7倍、昨年2月の2倍であった。(男性2人・女性8人)
- 尖圭コンジローマ:報告なし。
- 淋菌感染症:報告数5人(0.38)で、前月と同率、昨年2月の約0.7倍であった。(男性1人・女性4人)

【全国】
定点医療機関からの報告総数は3,731人(3.8)で、前月比88%と減少した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,018人(2.1)で前月比91%、性器ヘルペスウイルス感染症741人(0.76)で前月比93%、尖圭コンジローマ441人(0.45)で前月比88%、淋菌感染症531人(0.54)で前月比75%であった。
薬剤耐性菌
【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は20人(2.9)で、前月比67%と減少した。また、昨年2月(2.6)の約1.1倍であった。
《疾患別》
- メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数19人(2.7)で、前月の約0.6倍、昨年2月の約1.1倍であった。70歳以上が全体の約8割を占めた。
- ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告数1人(0.14)で、昨年2月と同率であった。(前月報告なし)
- 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。
【全国】
定点医療機関からの報告総数は1,339人(2.8)で、前月比83%と減少した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,256人(2.6)で前月比84%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症78人(0.16)で前月比67%、薬剤耐性緑膿菌感染症5人(0.01)で前月比100%であった。
新型コロナウイルス感染症情報《県内第11週、全国第10週(再掲)》
県内第11週 新型コロナウイルス感染症発生動向
3月10日〜3月16日までの1週間で163人(2.8)の報告があり、前週比95%とほぼ横ばいであった。高千穂(8.0)、高鍋(4.8)、延岡(3.9)保健所管内からの報告が多かった。

全国第10週 新型コロナウイルス感染症発生動向
3月3日〜3月9日までの1週間で20,041人(4.1)の報告があり、前週比92%と減少した。佐賀県(6.6)、長野県(6.5)、栃木県(6.1)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満と60歳以上がそれぞれ全体の約3割ずつを占めた。
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