定点医療機関からの報告総数は2,381人（定点あたり53.9）で、前週比99％とほぼ横ばいであった。

前週に比べ増加した主な疾患は水痘とインフルエンザで、減少した主な疾患はRSウイルス感染症と感染性胃腸炎であった。
水痘の報告数は130人（3.6）で前週比124％と増加した。しかし、例年同時期の定点あたり平均値（4.2）の約9割である。高鍋（6.5）、延岡（6.3）、宮崎市（4.3）保健所からの報告が多く、年齢別では1歳から4歳で全体の約8割を占めた。

インフルエンザの報告数は1,345人（22.8）で前週比117％と増加した。日向（31.7）保健所からの報告が多く、警報レベルを超えている。年齢別では5歳以下が全体の29％、6-9歳が40％、10-14歳が22％、15-19歳が3％、20歳以上が6％を占めた。

無菌性髄膜炎1人が延岡保健所から報告された。患者は5歳の男児であった。

感染性胃腸炎の集団発生はありませんでした。

• 1類感染症
  報告なし。
• 2類感染症
  結核7例が都城・日南（各2例）、宮崎市・延岡・高鍋（各1例）保健所から報告された。
  《宮崎市保健所》
  60歳代の男性で肺結核。咳、痰、発熱がみられた。
  《都城保健所》
  • 70歳代の男性で結核性胸膜炎。咳がみられた。
  • 80歳代の男性で疑似症患者。胸痛、呼吸困難がみられた。
  《延岡保健所》
  30歳代の女性で無症状病原体保有者。
  《日南保健所》
  • 60歳代の女性で無症状病原体保有者。
  • 70歳代の女性で疑似症患者。咳、呼吸困難がみられた。
  《高鍋保健所》
  70歳代の男性で結核性胸膜炎。呼吸困難がみられた。
• 3類感染症
  報告なし。
• 4類感染症
  報告なし。
  
• 5類感染症
  報告なし。

定点医療機関あたりの患者報告総数は22.3で、前週比106％と増加した。今週増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は水痘であった。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は6,068人（1.94）で、前週比120％と増加した。石川県（6.1）、宮崎県（4.8）、福井県（4.0）からの報告が多く、年齢別では3歳から7歳で全体の約6割を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は27,641人（8.8）で、前週比110％と増加した。鹿児島県（19.1）、福井県（18.1）、富山県（15.3）からの報告が多く、年齢別では1歳から3歳で全体の約半数を占めた。

インフルエンザの報告数は31,417人（6.4）で、前週比101％とほぼ横ばいであった。石川県（20.7）、長野県（19.7）、宮崎県（19.5）からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の36％、6-9歳が31％、10-14歳が15％、15-19歳が3％、20-50歳代が13％、60歳以上が2％を占めた。

• 1類感染症
  報告なし。
• 2類感染症
  結核309例
• 3類感染症
  細菌性赤痢2例、腸管出血性大腸菌感染症11例
• 4類感染症
  E型肝炎1例、A型肝炎4例、デング熱2例、マラリア2例、ライム病1例、レジオネラ症6例
• 5類感染症
  アメーバ赤痢13例、ウイルス性肝炎1例、急性脳炎1例、クロイツフェルト・ヤコブ病1例、後天性免疫不全症候群9例、ジアルジア症2例、梅毒3例、風疹8例、麻しん27例

平成23年4月18日〜4月24日までの1週間で1,345人（定点あたり22.8）の報告があり、前週に比べ117％と増加した（図１-1,2）。日向（31.7）、延岡（28.1）、都城（26.8）、高鍋（26.5）保健所からの報告が多く、日向保健所管内では警報レベルを超えた（図2）。年齢別では5歳以下が全体の29％、6-9歳が40％、10-14歳が22％、15-19歳が3％、20歳以上が6％を占めた（図3）。

平成23年4月11日〜4月17日までの1週間で31,417人（6.4）の報告があり、前週とほぼ横ばいであった。石川県（20.7）、長野県（19.7）、宮崎県（19.5）からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の36％、6-9歳が31％、10-14歳が15％、15-19歳が3％、20-50歳代が13％、60歳以上が2％を占めた。

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宮崎県感染症週報2011年16号（PDFファイル / 378KB）

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