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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2016年第14号

第18巻14号[宮崎県第14週(4/4〜4/10)全国第13週(3/28〜4/3)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

トピックス

インフルエンザ(定点報告対象疾患):インフルエンザの定点当たり報告数が8.3と前週の約0.6倍に減少し、今シーズン流行期に入って初めて流行警報レベル終息基準値(10.0)を下回りました。詳細後述。

宮崎県第14週の発生動向

全数報告の感染症(14週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核2例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:報告なし。
  • 5類感染症:アメーバ赤痢2例、急性脳炎2例。

全数把握対象疾患累積報告数(2016年第1週〜第14週)

( )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は1,190人(定点当たり30.9)で、前週比86%と減少した。前週に比べ増加した主な疾患は咽頭結膜熱と水痘で、減少した主な疾患はインフルエンザであった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【インフルエンザ】
報告数は490人(8.3)で、前週比63%と減少し、例年同時期の定点当たり平均値*(9.8)の約0.8倍であった。年齢群別では5歳未満が全体の31%、5-9歳が31%、10-14歳が12%、15-19歳が2%、20-59歳が19%、60歳以上が5%を占めた。
詳細後述。

※過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

【感染性胃腸炎】
報告数は389人(10.8)で、前週比105%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(12.1)の約0.9倍であった。小林(21.3)、日南(17.7)保健所からの報告が多く、年齢別では1〜4歳が全体の半数を占めた。

【流行性耳下腺炎】
報告数は111人(3.1)で、前週比109%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.89)の約3.5倍であった。小林(10.7)、延岡(10.5)、日向(6.5)保健所からの報告が多く、年齢別では4〜5歳が全体の約5割を占めた。

基幹定点からの報告

○無菌性髄膜炎:延岡保健所から1例報告があった。0〜4歳であった。
○マイコプラズマ肺炎:宮崎市保健所から1例報告があった。10〜14歳であった。
○感染性胃腸炎(ロタウイルス):宮崎市保健所から1例、都城保健所から2例、日向保健所から1例報告があった。0〜4歳が4例であった。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成28年4月11日までに検出)

細菌

○70代後半の男性の尿から、Salmonella Litchfieldが検出された。Salmonella属菌は一般的に硫化水素(H2S)を産生するが、今回同定された菌株は産生していなかった。Salmonella属菌の分離にはH2S産生を指標とした培地がよく用いられるが、H2S非産生のSalmonella属菌も存在することから、当所では、H2S産生を指標としない培地も組み合わせて分離している。

ウイルス

全国第13週の発生動向

全数報告の感染症(全国第13週)
定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比94%と減少した。前週と比較して増加した主な疾患は、感染性胃腸炎と流行性耳下腺炎であった。減少した主な疾患はインフルエンザとA群溶血性レンサ球菌咽頭炎であった。

インフルエンザの報告数は55,341人(11.2)で前週比81%と減少した。福井県(23.3)、新潟県(23.2)、高知県(20.3)からの報告が多い。年齢群別では5歳未満が20%、5-9歳が29%、10-14歳が14%、15-19歳が4%、20-59歳が25%、60歳以上が8%であった。

月報告対象疾患の発生動向 <2016年3月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は33人(2.5)で、前月及び昨年3月(2.5)と同程度であった。

《疾患別》
○性器クラミジア感染症:報告数22人(1.7)で、前月及び昨年3月と同程度であった。20歳代が全体の約6割を占めた。(男性11人・女性11人)
○性器ヘルペスウイルス感染症:報告数5人(0.38)で、前月の1.0倍、昨年3月の約1.7倍であった。(男性1人・女性4人)
○尖圭コンジローマ:報告数2人(0.15)で、前月及び昨年3月の約0.7倍であった。(女性2人)
○淋菌感染症:報告数4人(0.31)で、前月の2.0倍、昨年3月の1.0倍であった。(男性3人・女性1人)

【全国】定点医療機関総数:980
定点医療機関からの報告総数は3,848人(3.9)で、前月比で103%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症1,991人(2.0)で前月比104%、性器ヘルペスウイルス感染症748人(0.76)で前月比100%、尖圭コンジローマ454人(0.46)で前月比105%、淋菌感染症655人(0.67)で前月比102%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は25人(3.6)で前月比125%と増加した。また昨年3月(2.6)の約1.4倍であった。

《疾患別》
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数23人(3.3)で、前月の約1.2倍、昨年3月の約1.3倍であった。70歳以上が全体の約4割を占めた。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告数2人(0.29)であった。(前月及び昨年3月報告なし)
○薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。

【全国】 定点医療機関総数:473
定点医療機関からの報告総数は1,535人(3.2)で、前月比100%と横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,382 人(2.9)で前月比103%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症143人(0.30)で前月比83%、薬剤耐性緑膿菌感染症10 人(0.02)で前月比100%であった。

インフルエンザ情報《県内第14週、全国第13週(再掲)》

県内第14週インフルエンザ発生動向

2016 年4 月4 日〜4 月10 日までの1週間で490人(定点あたり8.3)の報告があった。前週の約0.6 倍と減少し、例年同時期の定点当たり平均値*(9.8)の約0.8 倍であった(図1)。保健所別推移を図2に示す。年齢群別では5歳未満が全体の31%、5-9歳が31%、10-14歳が12%、15-19歳が2%、20-59歳が19%、60歳以上が5%を占めた。(図3)

全国第13週インフルエンザ発生動向

2016年3月28日〜4月3日までの1週間で55,341人(11.2)で前週比81%と減少した。福井県(23.3)、新潟県(23.2)、高知県(20.3)からの報告が多い。年齢群別では5 歳未満が全体の約20%、5-9 歳が29%、10-14 歳が14%、15-19 歳が4%、20-59 歳が25%、60 歳以上が8%であった。

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