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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2016年第23号

第18巻23号[宮崎県第23週(6/6〜6/12)全国第22週(5/30〜6/5)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第23週の発生動向

トピックス
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

(全数報告の感染症)の報告が延岡保健所から1例あった。県内での報告は今年2例目で、累計29例(平成25年3月届出開始以降)となった。患者は70歳代男性で、発症は5月下旬であった。ダニの刺し口は確認できず、海外渡航歴もなかった。

全数報告の感染症(23週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核7例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群1例、日本紅斑熱1例、レジオネラ症1例。
  • 5類感染症:報告なし。

全数把握対象疾患累積報告数(2016年第1週〜23週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は716 人(定点当たり23.0)で、前週比100%と横ばいであった。前週に比べ増加した主な疾患は水痘とヘルパンギーナで、減少した主な疾患は感染性胃腸炎であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は110人(3.1)で、前週比102%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(3.4)の約0.9倍であった。中央(13.0)、日南(5.3)、高千穂(4.0)保健所からの報告が多く、年齢別では3〜5歳が全体の約半数を占めた。

【流行性耳下腺炎】
報告数は123 人(3.4)で、前週比103%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(0.71)の約4.8倍であった。日向(11.5)、小林(9.3)、高千穂(8.0)保健所からの報告が多く、年齢別は別グラフに示す。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

○無菌性髄膜炎:延岡保健所から1例報告があった。5〜9歳が1例であった。
○マイコプラズマ肺炎:宮崎市保健所から6例、延岡保健所から1例報告があった。0〜4歳が2例、5〜9歳が5例であった。
○感染性胃腸炎(ロタウイルス):宮崎市保健所、高鍋保健所から1例ずつ報告があった。0〜4歳が2例であった。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

全国2016年第22週の発生動向

全数報告の感染症(全国第22週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比97%とほぼ横ばいであった。前週と比較して増加した主な疾患はヘルパンギーナと流行性耳下腺炎であった。減少した主な疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎であった。

流行性耳下腺炎の報告数は3,489人(1.1)で前週比131%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.49)の約2.2倍であった。宮崎県(3.3)、山形県(2.7)、佐賀県(2.5)からの報告が多く、年齢別では4〜5歳が全体の約3割を占めた。

ヘルパンギーナの報告数は1,325人(0.42)で前週比168%と大幅に増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.34)の約1.2倍であった。香川県(2.7)、佐賀県(1.9)、広島県(1.7)からの報告が多く、年齢別では1歳が全体の約4割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値


月報告対象疾患の発生動向 <2016年5月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は35人(2.7)で、前月(2.2)の約1.2倍、昨年5月(3.1)の約0.9倍であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数21人(1.6)で、前月(1.3)の約1.2倍、昨年5月(2.1)の約0.8倍であった。20歳代が全体の約半数を占めた。(男性11人・女性10人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数4人(0.31)で、前月(0.23)の約1.3倍、昨年5月(0.46)の約0.7倍であった。(女性4人)
  • 尖圭コンジローマ
    報告数5人(0.38)で、前月(0.38)の1.0倍であった。(昨年5月報告なし)(男性5人)
  • 淋菌感染症
    報告数5人(0.38)で、前月(0.31)の約1.3倍、昨年5月(0.54)の約0.7倍であった。(男性2人・女性3人)

【全国】定点医療機関総数:985
定点医療機関からの報告総数は3,902人(4.0)で、前月比で107%と増加した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症1,954人(2.0)で前月比107%、性器ヘルペスウイルス感染症762人(0.77)で前月比106%、尖圭コンジローマ539人(0.55)で前月比120%、淋菌感染症647人(0.66)で前月比102%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は25人(3.6)で前月比119%と増加した。また昨年5月(2.1)の約1.7倍であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数25人(3.6)で、前月の約1.3倍、昨年5月(2.1)の約1.7倍であった。70歳以上が全体の6割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告なし。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告なし。

【全国】 定点医療機関総数:476
定点医療機関からの報告総数は1,494 人(3.1)で、前月比102%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,320 人(2.8)で前月比103%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症166 人(0.35)で前月比95%、薬剤耐性緑膿菌感染症8 人(0.02)で前月比100%であった。

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