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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2016年第27号

第18巻27号[宮崎県第27週(7/4〜7/10)全国第26週(6/27〜7/3)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第27週の発生動向

トピックス
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

(全数報告の感染症)の報告が宮崎市保健所から1例あった。県内での報告は今年5例目で、累計32例(平成25年3月届出開始以降)となった。患者は70歳代女性で、発症は7月上旬であった。ダニの刺し口は確認できず、海外渡航歴はなかった。

全数報告の感染症(27週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核2例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群1例、日本紅斑熱1例。
  • 5類感染症:報告なし。

全数把握対象疾患累積報告数(2016年第1週〜26週)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関からの報告総数は799人(定点当たり26.4)で、前週比107%とやや増加した。前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症とヘルパンギーナ、流行性角結膜炎で、減少した主な疾患は感染性胃腸炎と流行性耳下腺炎であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

【ヘルパンギーナ】
報告数は186人(5.2)で、前週比127%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(6.3)の約0.8倍であった。日南(12.3)、中央(12.0)、延岡(6.5)保健所からの報告が多く、年齢別では2歳以下が全体の約8割を占めた。

【流行性耳下腺炎】
報告数は97人(2.7)で、前週比82%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.79)の約3.4倍であった。日向(7.8)、小林(6.0)、延岡(5.8)保健所からの報告が多く、年齢別では4〜6歳が全体の約4割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告

○無菌性髄膜炎:都城保健所から報告があった。0〜4歳であった。
○マイコプラズマ肺炎:宮崎市(7例)、高鍋、日向(各1例)保健所から報告があった。0〜4歳が4例、5〜9歳が2例、10歳代が3例であった。

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患

全国2016年第26週の発生動向

全数報告の感染症(全国第26週)

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比101%とほぼ横ばいであった。前週と比較して増加した主な疾患は手足口病とヘルパンギーナであった。減少した主な疾患は感染性胃腸炎と流行性耳下腺炎であった。

流行性耳下腺炎の報告数は3,357人(1.1)で前週比94%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.56)の約2.0倍であった。宮崎県(3.3)、新潟県(2.1)、熊本県、山形県(2.0)からの報告が多く、年齢別では4〜5歳が全体の約3割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値


月報告対象疾患の発生動向<2016年6月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は36人(2.8)で、前月(2.7)の約1.0倍、昨年6月(2.6)の約1.1倍であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数20人(1.5)で、前月(1.6)の約1.0倍、昨年6月(1.8)の約0.9倍であった。30歳代が全体の半数を占めた。(男性8人・女性12人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数5人(0.38)で、前月(0.31)の約1.3倍、昨年6月(0.23)の約1.7倍であった。(女性5人)
  • 尖圭コンジローマ
    報告数3人(0.23)で、前月(0.38)の0.6倍であった。昨年6月(0.23)の1.0倍であった。(男性2人・女性1人)
  • 淋菌感染症
    報告数8人(0.62)で、前月(0.38)の1.6倍、昨年6月(0.38)の約1.6倍であった。(男性7人・女性1人)

【全国】定点医療機関総数:982
定点医療機関からの報告総数は4,070人(4.1)で、前月比で105%と増加した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,138人(2.2)で前月比110%、性器ヘルペスウイルス感染症804人(0.82)で前月比107%、尖圭コンジローマ476人(0.48)で前月比87%、淋菌感染症652人(0.66)で前月比100%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は24人(3.4)で前月比96%とほぼ横ばいであった。また昨年6月(2.6)の約1.3倍であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数24人(3.4)で、前月の約1.0倍、昨年6月(2.4)の約1.4倍であった。70歳以上が全体の約半数を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告なし。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告なし。

【全国】 定点医療機関総数:475
定点医療機関からの報告総数は1,466人(3.1)で、前月比99%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,285人(2.7)で前月比98%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症169人(0.36)で前月比103%、薬剤耐性緑膿菌感染症12人(0.03)で前月比150%であった。

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