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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2023年第39号

第25巻第39号 [宮崎県第39週 (9/25〜10/1) 全国第38週(9/18〜9/24)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所

令和5年第39週の発生動向

トピックス
  • インフルエンザ(定点把握対象の疾患)
    高鍋保健所管内のインフルエンザの定点当たり報告数が33.5と流行警報レベル開始基準値である「30」を超えた。宮崎県全体の定点当たりの報告数は16.3で先週比約1.2倍と増加しており、依然として流行注意報レベル基準値である「10」を超えているため、今後の動向に注意が必要である。詳細後述。
全数報告の感染症(39週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核1例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:レジオネラ症1例。
  • 5類感染症:ウイルス性肝炎1例、梅毒2例。

 

全数把握対象疾患累積報告数(2023年 第1週〜第39週 保健所受理分)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は2,014人(定点当たり41.2)で、前週比117%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザ、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び手足口病で、減少した主な疾患は新型コロナウイルス感染症であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】

報告数は545人(9.4)で、前週比84%と減少した。延岡(15.3)、高鍋(12.5)、日南(9.6)保健所の報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。

【インフルエンザ】

報告数は946人(16.3)で、前週比117%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.27)の約61.3倍であった。高鍋(33.5)、延岡(23.7)、日南(22.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は15歳未満が全体の約8割を占めた。

【手足口病】

報告数は141人(3.9)で、前週比147%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.7)の約2.3倍であった。小林(10.7)、宮崎市(5.0)、中央(5.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から4歳が全体の約8割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

なし

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

新型コロナウイルスゲノム解析結果情報(衛生環境研究所微生物部)

XBB系統は第39週で約95%を占め、EG.5.1系統(XBB.1.9.2の子孫株)が約18%を占めた。
「X」で始まる名前は遺伝子組換えで発生した系統に付けられる。
XBBはBJ.1(BA.2.10.1系統)/BM.1.1.1(BA.2.75.3系統)の組換え株である。
ゲノム解析は概ね前週の検体を用いて実施している。なお、解析検体数が多くない場合は割合の変動が大きくなる。
衛生環境研究所においては、県内医療機関の協力のもと、新型コロナウイルスのPCR陽性となった検体を毎週収集し、ゲノム解析を実施している。

全国2023年第38週の発生動向

全数報告の感染症

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比76%と減少した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は特になく、減少した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症及びヘルパンギーナであった。

インフルエンザの報告数は35,021人(7.1)で前週比101%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(0.25)の約28.5倍であった。沖縄県(22.5)、千葉県(15.1)、愛媛県(14.1)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約7割を占めた。

新型コロナウイルス感染症の報告数は54,346人(11.0)で前週比63%と減少した。愛知県(16.6)、岐阜県(15.2)、茨城県(14.5)からの報告が多く、年齢群別では20歳未満が全体の約4割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

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