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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2023年第41号

第25巻第41号 [宮崎県第41週 (10/9〜10/15) 全国第40週(10/2〜10/8)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所

令和5年第41週の発生動向

全数報告の感染症(41週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核3例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:日本紅斑熱2例。
  • 5類感染症:カルバペネム耐性腸内細菌感染症1例、梅毒1例。

 

全数把握対象疾患累積報告数(2023年 第1週〜第41週 保健所受理分)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は1,209人(定点当たり27.0)で、前週比80%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はヘルパンギーナで、減少した主な疾患はインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症及び咽頭結膜熱であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】

報告数は178人(3.1)で、前週比58%と減少した。都城(5.2)、高千穂(4.5)、高鍋(4.2)保健所の報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。

【インフルエンザ】

報告数は607人(10.5)で、前週比74%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.19)の約56.1倍であった。中央(24.0)、延岡(19.0)、高鍋(15.2)保健所からの報告が多く、年齢群別は15歳未満が全体の約8割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

なし

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

新型コロナウイルスゲノム解析結果情報(衛生環境研究所微生物部)

XBB系統は第41週で約96%を占め、EG.5.1系統(XBB.1.9.2の子孫株)が約58%を占めた。
「X」で始まる名前は遺伝子組換えで発生した系統に付けられる。
XBBはBJ.1(BA.2.10.1系統)/BM.1.1.1(BA.2.75.3系統)の組換え株である。
ゲノム解析は概ね前週の検体を用いて実施している。なお、解析検体数が多くない場合は割合の変動が大きくなる。
衛生環境研究所においては、県内医療機関の協力のもと、新型コロナウイルスのPCR陽性となった検体を毎週収集し、ゲノム解析を実施している。

全国2023年第40週の発生動向

全数報告の感染症

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比87%と減少した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は伝染性紅斑で、減少した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症及びヘルパンギーナであった。

インフルエンザの報告数は49,212人(9.99)で前週比104%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(0.22)の約45.4倍であった。沖縄県(30.9)、千葉県(21.1)、山口県(19.2)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約7割を占めた。

新型コロナウイルス感染症の報告数は25,630人(5.2)で前週比59%と減少した。北海道(8.2)、沖縄県(7.5)、石川県(7.4)からの報告が多く、年齢群別では20歳未満が全体の約4割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

月報告対象疾患の発生動向 <2023年9月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は43人(3.3)で、前月比110%と増加した。また、昨年9月(2.3)の約1.4倍であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症:報告数22人(1.7)で、前月と同程度、昨年9月の約1.2倍であった。20歳代が全体の約6割を占めた。(男性7人・女性15人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数10人(0.77)で、前月と同率、昨年9月の2.0倍であった。(女性10人)
  • 尖圭コンジローマ:報告数2人(0.15)で、前月及び昨年9月と同率であった。(女性2人)
  • 淋菌感染症:報告数9人(0.69)で、前月及び昨年9月の約2.3倍であった。(男性8人・女性1人)

【全国】
定点医療機関からの報告総数は4,801人(4.9)で、前月比100%と横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,718人(2.8)で前月比104%、性器ヘルペスウイルス感染症791人(0.81)で前月比96%、尖圭コンジローマ482人(0.49)で前月比91%、淋菌感染症810人(0.83)で前月比99%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は21人(3.0)で、前月比81%と減少した。また、昨年9月(3.6)の約0.8倍であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数21人(3.0)で、前月及び昨年9月の約0.8倍であった。70歳以上が全体の約8割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告なし。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。

【全国】
定点医療機関からの報告総数は1,378人(2.9)で、前月比95%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,290人(2.7)で前月比96%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症80人(0.17)で前月比81%、薬剤耐性緑膿菌感染症8人(0.02)で前月比100%であった。

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