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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2023年第48号

第25巻第48号 [宮崎県第48週 (11/27〜12/3) 全国第47週(11/20〜11/26)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所

令和5年第48週の発生動向

トピックス
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(定点把握対象の疾患)
    第48週の県内定点当たり報告数が8.1となり、流行警報レベル開始基準値である「8」を超えた。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たりの報告数が「8」を超えるのは、1999年の感染症発生動向調査事業開始以降初めてである。詳細後述。
全数報告の感染症(48週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核3例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症9例。
  • 4類感染症:つつが虫病4例。
  • 5類感染症:侵襲性肺炎球菌感染症1例、梅毒2例。

 

全数把握対象疾患累積報告数(2023年 第1週〜第48週 保健所受理分)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は2,948人(定点当たり60.7)で、前週比109%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症及びA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患は特になかった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】

報告数は140人(2.4)で、前週比149%と増加した。高千穂(7.0)、中央(3.5)、都城(3.0)保健所の報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。

【インフルエンザ】

報告数は2,059人(35.5)で、前週比109%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.1)の約32.4倍であった。高鍋(41.8)、延岡(41.4)、都城(41.1)保健所からの報告が多く、年齢群別は15歳未満が全体の約8割を占めた。

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】

報告数は293人(8.1)で、前週比115%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.3)の約3.6倍であった。日南(15.0)、宮崎市(11.4)、都城(9.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は4歳から7歳が全体の約半数を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

なし

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和5年12月3日までに検出)

細菌

なし

ウイルス

○不明の発疹症を呈する患者2名からコクサッキーウイルスA6が検出された。コクサッキーウイルスA6はコクサッキーウイルスA16やエンテロウイルス71などとともに手足口病の原因ウイルスとされている。特異的な治療法はなく、予防としては有症状中の接触予防策および飛まつ感染予防策が重要である。また、症状が消失した後も便中へ2〜4週間にわたり排泄されるため、排便後の手洗いを徹底させることも重要である。

○インフルエンザと診断された患者1名からインフルエンザウイルスAH1pdm09、2名からインフルエンザウイルスAH3が分離された。2023年12月4日現在における当所でのインフルエンザウイルス(2023/2024シーズン)分離検出件数は、インフルエンザウイルスAH3が9件、インフルエンザウイルスAH1pdm09が8件、インフルエンザウイルスBが0件となっている。

全国2023年第47週の発生動向

全数報告の感染症

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比119%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザと新型コロナウイルス感染症で、減少した主な疾患は手足口病、ヘルパンギーナ及び流行性耳下腺炎であった。

インフルエンザの報告数は139,914人(28.3)で前週比131%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.85)の約33.5倍であった。北海道(51.9)、長野県(51.8)、佐賀県(49.7)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約7割を占めた。

咽頭結膜熱の報告数は11,139人(3.5)で前週比107%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.33)の約10.6倍であった。北海道(8.0)、福岡県(7.2)、福井県(6.5)からの報告が多く、年齢群別では1歳から6歳が全体の約8割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

インフルエンザ情報《県内第48週、全国第47週(再掲)》

県内第48週インフルエンザ発生動向

11月27日〜12月3日までの1週間で2,059人(35.5)の報告があった。前週比109%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(1.1)の約32.4倍であった。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

全国第47週インフルエンザ発生動向

11月20日〜11月26日までの1週間で139,914人(28.3)の報告があった。前週比131%と増加し、北海道(51.9)、長野県(51.8)、佐賀県(49.7)からの報告が多かった。年齢群別では5歳未満が全体の14%、5-9歳が34%、10-14歳が24%、15-19歳が7%、20-59歳が18%、60歳以上が3%であった。

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