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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2023年第49号

第25巻第49号 [宮崎県第49週 (12/4〜12/10) 全国第48週(11/27〜12/3)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所

令和5年第49週の発生動向

全数報告の感染症(49週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核4例。
  • 3類感染症:報告なし。
  • 4類感染症:つつが虫病5例。
  • 5類感染症:報告なし。

 

全数把握対象疾患累積報告数(2023年 第1週〜第49週 保健所受理分)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は3,896人(定点当たり78.3)で、前週比129%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症及び感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は咽頭結膜熱であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】

報告数は170人(2.9)で、前週比121%と増加した。日南(6.6)、延岡(5.0)、高千穂(3.5)保健所の報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。

【インフルエンザ】

報告数は2,879人(49.6)で、前週比140%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.0)の約25.4倍であった。高鍋(78.3)、延岡(63.6)、中央(63.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は15歳未満が全体の約8割を占めた。

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】

報告数は299人(8.3)で、前週比102%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(2.5)の約3.4倍であった。日南(18.3)、都城(12.5)、宮崎市(11.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は5歳から7歳が全体の約4割を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

なし

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

新型コロナウイルスゲノム解析結果情報(衛生環境研究所微生物部)

XBB系統は第48-49週で約91%を占め、EG.5.1系統(XBB.1.9.2の子孫株)が約55%を占めた。
「X」で始まる名前は遺伝子組換えで発生した系統に付けられる。
XBBはBJ.1(BA.2.10.1系統)/BM.1.1.1(BA.2.75.3系統)の組換え株である。
ゲノム解析は概ね前週の検体を用いて実施している。なお、解析検体数が多くない場合は割合の変動が大きくなる。
衛生環境研究所においては、県内医療機関の協力のもと、新型コロナウイルスのPCR陽性となった検体を毎週収集し、ゲノム解析を実施している。

全国2023年第48週の発生動向

全数報告の感染症

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比100%と横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、感染性胃腸炎、水痘及び流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患は手足口病とヘルパンギーナであった。

インフルエンザの報告数は132,117人(26.7)で前週比94%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.5)の約18.3倍であった。北海道(50.5)、宮城県(42.7)、福岡県(40.1)、長野県(40.1)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約7割を占めた。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は13,103人(4.2)で前週比108%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.5)の約2.8倍であった。鳥取県(10.5)、宮崎県(8.1)、富山県(7.8)からの報告が多く、年齢群別では4歳から8歳が全体の約6割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

月報告対象疾患の発生動向 <2023年11月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は52人(4.0)で、前月比113%と増加した。また、昨年11月(3.4)の約1.2倍であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症:報告数34人(2.6)で、前月の約1.4倍、昨年11月の約1.3倍であった。20歳代が全体の約7割を占めた。(男性8人・女性26人)
  • 性器ヘルペスウイルス感染症:報告数6人(0.46)で、前月の約0.8倍、昨年11月の1.5倍であった。(男性2人・女性4人)
  • 尖圭コンジローマ:報告数1人(0.08)で、前月の約0.3倍、昨年11月と同率であった。(女性1人)
  • 淋菌感染症:報告数11人(0.85)で、前月の約1.1倍、昨年11月の約0.9倍であった。(男性8人・女性3人)

【全国】
定点医療機関からの報告総数は4,679人(4.8)で、前月比96%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,537人(2.6)で前月比96%、性器ヘルペスウイルス感染症791人(0.81)で前月比93%、尖圭コンジローマ528人(0.54)で前月比95%、淋菌感染症823人(0.84)で前月比101%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は18人(2.6)で、前月比150%と増加した。また、昨年11月(2.6)と同率であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:報告数18人(2.6)で、前月の1.5倍、昨年11月と同率であった。70歳以上が全体の約8割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:報告なし。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症 :報告なし。

【全国】
定点医療機関からの報告総数は1,312人(2.7)で、前月比92%と減少した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,233人(2.6)で前月比91%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症74人(0.15)で前月比100%、薬剤耐性緑膿菌感染症5人(0.01)で前月比100%であった。

インフルエンザ情報《県内第49週、全国第48週(再掲)》

県内第49週インフルエンザ発生動向

12月4日〜12月10日までの1週間で2,879人(49.6)の報告があった。前週比140%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(2.0)の約25.4倍であった。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

全国第48週インフルエンザ発生動向

11月27日〜12月3日までの1週間で132,117人(26.7)の報告があった。前週比94%と減少し、北海道(50.5)、宮城県(42.7)、福岡県(40.1)、長野県(40.1)からの報告が多かった。年齢群別では5歳未満が全体の15%、5-9歳が31%、10-14歳が23%、15-19歳が7%、20-59歳が20%、60歳以上が4%であった。

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