所長挨拶 研究所の紹介 発表・調査研究 情報・ニュース 宮崎県感染症情報センター 見学と研修のお申し込み リンク集 お問い合わせ

宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2024年第3号

第26巻第3号 [宮崎県第3週 (1/15〜1/21) 全国第2週(1/8〜1/14)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所

令和6年第3週の発生動向

全数報告の感染症(3週までに新たに届出のあったもの)
  • 1類感染症:報告なし。
  • 2類感染症:結核3例。
  • 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
  • 4類感染症:つつが虫病2例。
  • 5類感染症:劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、梅毒7例。

 

全数把握対象疾患累積報告数(2024年 第1週〜第3週 保健所受理分)

(   )内は今週届出分、再掲

定点把握の対象となる5類感染症

・定点医療機関からの報告総数は3,409人(定点当たり69.1)で、前週比129%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は咽頭結膜熱であった。

インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】

報告数は932人(16.1)で、前週比144%と増加した。日向(25.2)、延岡(24.9)、小林(22.5)保健所からの報告が多く、年齢群別は別グラフに示す。

【インフルエンザ】

報告数は1,613人(27.8)で、前週比121%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(18.9)の約1.5倍であった。小林(37.8)、宮崎市(32.5)、日向(31.8)保健所からの報告が多く、年齢群別は15歳未満が全体の約7割を占めた。

【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】

報告数は242人(6.7)で、前週比178%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.0)の約3.4倍であった。宮崎市(13.3)、中央(9.0)、日南(6.7)保健所からの報告が多く、年齢群別は4歳から7歳が全体の約半数を占めた。

*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告

なし

保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和6年1月22日までに検出)

細菌


ウイルス

○本県において今シーズン(2023/2024シーズン)初めてのインフルエンザB型(ビクトリア系統)が分離された。今シーズンにおいては、A型はA H1pdm09が15件、A H3亜型が15件分離、検出されている。昨年度は、A H3亜型が突出して多い傾向であったが、今年度は、A H1pdm09とA H3亜型が同程度分離・検出されている。

新型コロナウイルスゲノム解析結果情報(衛生環境研究所微生物部)

○第3週でBA.2.86系統は約33%、
XBB系統が約67%を占め、EG.5.1系統(XBB.1.9.2の子孫株)が約61%を占めた。

※BA.2.86系統はBA.2系統の亜系統で、スパイクタンパク質はBA.2系統に比較して30以上、XBB.1.5系統に比較して35以上のアミノ酸の違いがある。
「X」で始まる名前は遺伝子組換えで発生した系統に付けられる。
XBBはBJ.1(BA.2.10.1系統)/BM.1.1.1(BA.2.75.3系統)の組換え株である。
ゲノム解析は概ね前週の検体を用いて実施している。なお、解析検体数が多くない場合は割合の変動が大きくなる。
衛生環境研究所においては、県内医療機関の協力のもと、新型コロナウイルスのPCR陽性となった検体を毎週収集し、ゲノム解析を実施している。

全国2024年第2週の発生動向

全数報告の感染症

定点把握の対象となる5類感染症

定点医療機関当たりの患者報告総数は前週(年始含む)比123%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は特になかった。

インフルエンザの報告数は64,027人(13.0)で前週比103%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(12.0)の約1.1倍であった。宮崎県(22.9)、沖縄県(22.1)、大分県(18.5)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約半数を占めた。

新型コロナウイルス感染症の報告数は44,178人(9.0)で前週比129%と増加した。岐阜県(14.3)、茨城県(14.2)、愛知県(14.2)からの報告が多く、年齢群別では20歳未満が全体の約3割を占めた。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値

インフルエンザ情報《県内第3週、全国第2週(再掲)》

県内第3週インフルエンザ発生動向

1月15日〜1月21日までの1週間で1,613人(27.8)の報告があった。前週比121%と増加し、例年同時期の定点当たり平均値*(18.9)の約1.5倍であった。

* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均値

全国第2週インフルエンザ発生動向

1月8日〜1月14日までの1週間で64,027人(13.0)の報告があった。前週比103%とほぼ横ばいで、宮崎県(22.9)、沖縄県(22.1)、大分県(18.5)からの報告が多かった。年齢群別では5歳未満が全体の17%、5-9歳が19%、10-14歳が14%、15-19歳が9%、20-59歳が33%、60歳以上が8%であった。

PDFファイルダウンロード

バックナンバーはこちら


宮崎県衛生環境研究所
〒889-2155 宮崎市学園木花台西2丁目3-2 / 電話.0985-58-1410 FAX.0985-58-0930