
宮崎県感染症発生動向調査2024年第21号
第26巻第21号 [宮崎県第21週 (5/20〜5/26) 全国第20週(5/13〜5/19)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県薬務感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和6年第21週の発生動向
全数報告の感染症(21週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核2例。
- 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
- 4類感染症:報告なし。
- 5類感染症:侵襲性インフルエンザ菌感染症1例、水痘(入院例)1例、梅毒2例。

全数把握対象疾患累積報告数(2024年 第1週〜第21週 保健所受理分)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・定点医療機関からの報告総数は914人(定点当たり24.5)で、前週比114%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び手足口病で、減少した疾患は咽頭結膜熱だった。
インフルエンザ・小児科定点からの報告
【新型コロナウイルス感染症】
報告数は193人(3.3)で、前週比141%と増加した。高千穂(12.5)、日南(5.2)、小林(4.3)保健所からの報告が多く、年齢群別は15歳未満が約3割だった。
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は276人(7.7)で、前週比105%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.5)の約5.3倍であった。日南(15.0)、延岡(10.0)、宮崎市(8.9)保健所からの報告が多く、年齢群別は4歳から7歳が全体の約半数を占めた。
【手足口病】
報告数は127人(3.5)で、前週比127%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(2.7)の約1.3倍であった。延岡(7.5)、都城(4.8)、日向(4.0)保健所からの報告が多く、年齢群別は1歳から2歳が全体の約7割を占めた。
*過去5年間の当該週、前週、後週(計15週)の平均

基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 令和6年5月27日までに検出)
細菌

○保育施設において腸管出血性大腸菌O26(VT1)の集団感染が発生した。腸管出血性大腸菌感染症はベロ毒素(VT)を産生、またはVT遺伝子を保有する腸管出血性大腸菌の感染によって起こり、主な症状は腹痛、下痢および血便である。嘔吐や38℃台の発熱をともなうこともある。
VT等の作用により血小板減少、溶血性貧血、急性腎障害を来して溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こし、脳症などを併発して死に至ることがある(IASR Vol.44 No.5(2023.5))。腸管出血性大腸菌感染症は夏季に増加する傾向にあり、今後も注意が必要である。
ウイルス
全国2024年第20週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数は前週比125%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎及び手足口病で、減少した主な疾患はインフルエンザであった。
新型コロナウイルス感染症の報告数は16,230人(3.3)で前週比119%と増加した。沖縄県(13.4)、北海道(5.3)、鹿児島県(4.7)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約2割を占めた。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は15,421人(4.9)で前週比139%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.0)の約4.7倍であった。山形県(11.5)、鳥取県(10.7)、北海道(8.3)からの報告が多く、年齢群別では4歳から7歳が全体の約4割を占めた。
* 過去5年間の当該週、前週、後週(計15 週)の平均値
新型コロナウイルス感染症情報《県内第21週、全国第20週(再掲)》
県内第21週新型コロナウイルス感染症発生動向
5月20日〜5月26日までの1週間で193人(3.3)の報告があった。前週比141%と増加し、高千穂(12.5)、日南(5.2)、小林(4.3)保健所管内からの報告が多かった。

全国第20週新型コロナウイルス感染症発生動向
5月13日〜5月19日までの1週間で16,230人(3.3)の報告があった。前週比119%と増加し、沖縄県(13.4)、北海道(5.3)、鹿児島県(4.7)からの報告が多かった。年齢群別では15歳未満が全体の約2割を占めた。
PDFファイルダウンロード
バックナンバーはこちら