• 急性呼吸器感染症(Ａcute Ｒespiratory Ｉnfection:ＡＲＩ)の定点把握開始について
  急性呼吸器感染症とは、急性の上気道炎（鼻炎、副鼻腔炎、中耳炎、咽頭炎、喉頭炎）又は下気道炎（気管支炎、細気管支炎、肺炎）を指す病原体による症候群の総称です。令和7年4月7日から、急性呼吸器感染症が定点調査の対象になり、症例定義※に一致する患者数を把握する調査が始まりました。第15週では、県内の報告数は1,517人で、定点医療機関当たりの報告数は54.2でした。
  ※咳嗽、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁、鼻閉のいずれか１つ以上の症状を呈し、発症から10日以内の急性的な症状であり、かつ医師が感染症を疑う外来症例。

• 1類感染症：報告なし。
• 2類感染症：結核2例。
• 3類感染症：腸管出血性大腸菌感染症1例。
• 4類感染症：Ａ型肝炎1例。
• 5類感染症：劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例、侵襲性肺炎球菌感染症3例、梅毒4例、百日咳88例。
  

( 　 )内は今週届出分、再掲

・第16週の定点医療機関からの報告総数(急性呼吸器感染症除く)は439人(定点当たり28.3)で、前週比99％とほぼ横ばいであった。なお、前週に比べ増加した主な疾患はＡ群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患はインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、感染性胃腸炎であった。また、第15週の急性呼吸器感染症の報告総数は1,517人（定点あたり54.2）であった。

【新型コロナウイルス感染症】

報告数は40人(1.4)で、前週比80％と減少した。年齢群別では60歳以上が全体の約半数を占めた。

【感染性胃腸炎】

報告数は258人(17.2)で、前週比91％と減少した。例年同時期の定点当たり平均値＊(10.4)の約1.7倍であった。年齢群別では1歳から5歳が全体の約半数を占めた。

＊新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週（計15週）の平均値

○マイコプラズマ肺炎：報告数は1例(定点当たり0.1)で、宮崎市保健所から報告があった。年齢は0〜4歳であった。

○感染性胃腸炎(ロタウイルス)：報告数は5例(定点当たり0.7)で、日向(3例)、宮崎市(2例)保健所から報告があった。年齢は0〜4歳が3例、5〜9歳が2例で、病原体の群別はいずれも不明であった。

○急性呼吸器感染症（ARI）※１サーベイランス検体について、急性呼吸器感染症サーベイランス遺伝子検査マニュアルに従い、検査を実施した。
パラインフルエンザウイルス３型とライノウイルスの重複感染例が1件あった。

※１　急性呼吸器感染症(ARI)：咳嗽、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁、鼻閉のいずれか 1 つ以上の症状を呈し、発症から 10 日以内の急性的な症状であり、かつ医師が感染症を疑う外来症例
※２ 左記のいずれのウイルスも検出されなかった検体数を計上

定点医療機関当たりの患者報告総数（急性呼吸器感染症除く）は45,406人(18.1)であった。急性呼吸器感染症の報告数は181,270人(49.4)であった。

新型コロナウイルス感染症の報告数は8,138人(2.1)であった。新潟県(5.0)、徳島県(4.0)、山形県(3.8)からの報告が多く、年齢群別では60歳以上が全体の約4割、15歳未満が全体の約2割を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は19,581人(8.3)であった。例年同時期の定点当たり平均値＊(6.0)の約1.4倍であった。宮崎県(18.8)、大分県(15.7)、香川県(15.5)からの報告が多く、年齢群別では1歳から2歳が全体の約2割を占めた。

＊ 新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週（計15週）の平均値

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宮崎県感染症週報2025年第16号（PDFファイル / 657KB）

宮崎県内の患者発生状況2025年第16号（定点把握対象疾患（週報）（PDFファイル / 232KB）

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