
宮崎県感染症発生動向調査2025年第17号
第27巻第17号 [宮崎県第17週(4/21〜4/27) 全国第16週(4/14〜4/20)]
※次回の感染症週報は、祝日の関係で5月9日(金)発出となります。
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県薬務感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和7年第17週(ARIのみ第16週)の発生動向
トピックス
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数報告の感染症)
延岡保健所管内から報告があった。患者は80歳代の男性で、ダニの刺し口は確認できなかった。県内での報告は、累計118例となった。

全数報告の感染症(17週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核4例。
- 3類感染症:報告なし。
- 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群1例、つつが虫病1例。
- 5類感染症:アメーバ赤痢1例、梅毒1例、百日咳98例。

全数把握対象疾患累積報告数(2025年 第1週〜第17週 保健所受理分)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・第17週の定点医療機関からの報告総数(急性呼吸器感染症除く)は357人(定点当たり22.9)で、前週比81%と減少した。なお、前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザで、減少した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、感染性胃腸炎であった。また、第16週の急性呼吸器感染症の報告総数は1,751人(定点あたり62.5)で、前週比115%と増加した。
【新型コロナウイルス感染症】
報告数は23人(0.8)で、前週比58%と減少した。年齢群別では60歳以上が全体の約4割を占めた。
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は32人(2.1)で、前週比97%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(2.7)の約0.8倍であった。年齢群別は2歳から3歳が全体の約3割を占めた。
【感染性胃腸炎】
報告数は187人(12.5)で、前週比72%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(10.0)の約1.3倍であった。年齢群別は1歳から4歳が全体の約4割を占めた。
*新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
○無菌性髄膜炎:報告数は1例(定点当たり0.1)で、日南保健所から報告があった。年齢は5〜9歳であった。
○マイコプラズマ肺炎:報告数は1例(定点当たり0.1)で、宮崎市保健所から報告があった。年齢は10〜14歳であった。
○感染性胃腸炎(ロタウイルス):報告数は4例(定点当たり0.6)で、いずれも宮崎市保健所から報告があった。年齢は10〜14歳が2例、0〜4歳が1例、70歳以上が1例で、病原体の群別はいずれも不明であった。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部)
急性呼吸器感染症(Acute Respiratory Infection:ARI)
(2025年第16週:4月14日〜20日採取分)

○急性呼吸器感染症(ARI)※1サーベイランス検体について、急性呼吸器感染症サーベイランス遺伝子検査マニュアルに従い、検査を実施した。
※1 急性呼吸器感染症(ARI):咳嗽、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁、鼻閉のいずれか 1 つ以上の症状を呈し、発症から 10 日以内の急性的な症状であり、かつ医師が感染症を疑う外来症例
※2 左記のいずれのウイルスも検出されなかった検体数を計上
(細菌・ウイルスについては2025年4月28日までに検出分)
細菌
ウイルス
全国2025年第16週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数(急性呼吸器感染症除く)は前週比105%と増加した。急性呼吸器感染症の報告数は前週比115%と増加した。
新型コロナウイルス感染症の報告数は6,852人(1.8)であった。新潟県(5.0)、山梨県(3.6)、徳島県(3.2)からの報告が多く、年齢群別では60歳以上が全体の約3割、15歳未満が全体の約2割を占めた。
感染性胃腸炎の報告数は20,169人(8.5)であった。例年同時期の定点当たり平均値*(6.5)の約1.3倍であった。愛媛県(18.2)、宮崎県(17.2)、大分県(16.7)からの報告が多く、年齢群別では1歳から2歳が全体の約2割を占めた。
* 新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値
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