
宮崎県感染症発生動向調査2025年第32号
第27巻第32号 [宮崎県第32週(8/4〜8/10) 全国第31週(7/28〜8/3)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県薬務感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和7年第32週(ARIのみ第31週)の発生動向
全数報告の感染症(32週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:報告なし。
- 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症4例。
- 4類感染症:日本紅斑熱4例。
- 5類感染症:侵襲性肺炎球菌感染症1例、梅毒1例、破傷風1例、百日咳21例。

全数把握対象疾患累積報告数(2025年 第1週〜第32週 保健所受理分)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・第32週の定点医療機関からの報告総数(急性呼吸器感染症除く)は703人(定点当たり35.2)で、前週比101%とほぼ横ばいであった。なお、前週に比べ増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患は伝染性紅斑、ヘルパンギーナであった。
また、第31週の急性呼吸器感染症の報告総数は1,641人(定点当たり58.6)で、前週比128%と増加した。
【新型コロナウイルス感染症】
報告数は412人(14.7)で、前週比105%と増加した。年齢群別は20歳未満が全体の約4割、60歳以上が全体の約2割を占めた。
【伝染性紅斑】
報告数は29人(1.9)で、前週比74%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.4)の約4.7倍であった。年齢群別は6歳から7歳が全体の約4割を占めた。
【ヘルパンギーナ】
報告数は48人(3.2)で、前週比61%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(3.0)の約1.1倍であった。年齢群別は6ヵ月から3歳が全体の約9割を占めた。
*新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
○マイコプラズマ肺炎:報告数は4例(定点当たり0.6)で、宮崎市(3例)、都城(1例)保健所から報告があった。年齢は5〜9歳が2例、10〜14歳が2例であった。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部)
急性呼吸器感染症(Acute Respiratory Infection:ARI)
(2025年第31週:7月28日〜8月3日搬入分)

○急性呼吸器感染症(ARI)※1サーベイランス検体について、急性呼吸器感染症サーベイランス遺伝子検査マニュアルに従い、検査を実施した。
※1 急性呼吸器感染症(ARI):咳嗽、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁、鼻閉のいずれか 1 つ以上の症状を呈し、発症から 10 日以内の急性的な症状であり、かつ医師が感染症を疑う外来症例
※2 左記のいずれのウイルスも検出されなかった検体数を計上
全国2025年第31週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数(急性呼吸器感染症除く)は前週比116%と増加した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、ヘルパンギーナで、減少した主な疾患は特になかった。また、急性呼吸器感染症の報告数は前週比110%と増加した。
新型コロナウイルス感染症の報告数は21,365人(5.5)であった。宮崎県(14.1)、沖縄県(12.7)、鹿児島県(12.7)からの報告が多く、年齢群別では60歳以上が全体の約3割を占めた。
伝染性紅斑の報告数は4,583人(2.0)であった。例年同時期の定点当たり平均値*(0.4)の約4.9倍であった。山形県(6.0)、大分県(4.1)、群馬県(3.7)からの報告が多く、年齢群別では3歳から6歳が全体の約6割を占めた。
* 新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値
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