
宮崎県感染症発生動向調査2025年第42号
第27巻第42号 [宮崎県第42週(10/13〜10/19) 全国第41週(10/6〜10/12)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県薬務感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和7年第42週(ARIのみ第41週)の発生動向
トピックス
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(全数報告の感染症)
延岡保健所管内から報告があった。患者は70歳代の男性で、ダニの刺し口は確認できなかった。県内での報告は、累計123例となった。

全数報告の感染症(42週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核1例。
- 3類感染症:報告なし。
- 4類感染症:重症熱性血小板減少症候群1例、日本紅斑熱1例。
- 5類感染症:侵襲性肺炎球菌感染症1例、梅毒3例、百日咳2例。

全数把握対象疾患累積報告数(2025年 第1週〜第42週 保健所受理分)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・第42週の定点医療機関からの報告総数(急性呼吸器感染症除く)は389人(定点当たり22.6)で、前週比82%と減少した。
なお、前週に比べ増加した主な疾患は伝染性紅斑で、減少した主な疾患はインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び感染性胃腸炎であった。
また、第41週の急性呼吸器感染症の報告総数は1,266人(定点当たり45.2)で、前週比93%と減少した。
【インフルエンザ】
報告数は68人(2.4)で、前週比76%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.3)の約9.0倍であった。年齢群別は15歳未満が全体の約7割を占めた。
【新型コロナウイルス感染症】
報告数は82人(2.9)で、前週比55%と減少した。年齢群別は20歳未満が全体の約半数、60歳以上が全体の約2割を占めた。
【伝染性紅斑】
報告数は67人(4.5)で、前週比108%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.5)の約8.9倍であった。年齢群別は4歳から7歳が全体の約6割を占めた。
*新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
○無菌性髄膜炎:報告数は1例(定点当たり0.1)で、延岡保健所から報告があった。年齢は0〜4歳であった。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部)
急性呼吸器感染症(Acute Respiratory Infection:ARI)
(2025年第41週:10月6日〜10月12日搬入分)

○急性呼吸器感染症(ARI)※1サーベイランス検体について、急性呼吸器感染症サーベイランス遺伝子検査マニュアルに従い、検査を実施した。
※1 急性呼吸器感染症(ARI):咳嗽、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁、鼻閉のいずれか 1 つ以上の症状を呈し、発症から 10 日以内の急性的な症状であり、かつ医師が感染症を疑う外来症例
※2 左記のいずれのウイルスも検出されなかった検体数を計上
全国2025年第41週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数(急性呼吸器感染症除く)は前週比100%と横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患はインフルエンザ、RSウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎及びマイコプラズマ肺炎で、減少した主な疾患は新型コロナウイルス感染症であった。また、急性呼吸器感染症の報告数は前週比102%とほぼ横ばいであった。
インフルエンザの報告数は9,074人(2.4)で前週比151%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.3)の約7.5倍であった。沖縄県(14.4)、東京都(4.8)、神奈川県(4.2)、千葉県(4.2)からの報告が多く、年齢群別では15歳未満が全体の約7割を占めた。
伝染性紅斑の報告数は2,928人(1.3)で前週比102%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(0.3)の約4.1倍であった。佐賀県(5.9)、宮崎県(4.1)、愛媛県(3.9)からの報告が多く、年齢群別では3歳から6歳が全体の約6割を占めた。
* 新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値
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