
宮崎県感染症発生動向調査2025年第22号
第27巻第22号 [宮崎県第22週(5/26〜6/1) 全国第21週(5/19〜5/25)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県薬務感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和7年第22週(ARIのみ第21週)の発生動向
全数報告の感染症(22週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核1例。
- 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症1例。
- 4類感染症:日本紅斑熱5例。
- 5類感染症:梅毒5例、百日咳49例。

全数把握対象疾患累積報告数(2025年 第1週〜第22週 保健所受理分)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・第22週の定点医療機関からの報告総数(急性呼吸器感染症除く)は299人(定点当たり19.7)で、前週比117%と増加した。なお、前週に比べ増加した主な疾患は新型コロナウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、水痘、手足口病で、減少した主な疾患は伝染性紅斑であった。また、第21週の急性呼吸器感染症の報告総数は1,401人(定点あたり50.0)で、前週比93%と減少した。
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は51人(3.4)で、前週比243%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(3.3)の約1.0倍であった。年齢群別は3歳から8歳が全体の約7割を占めた。
【感染性胃腸炎】
報告数は146人(9.7)で、前週比97%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(9.4)の約1.0倍であった。年齢群別は1歳から2歳が全体の約2割を占めた。
【伝染性紅斑】
報告数は16人(1.1)で、前週比80%と減少した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.4)の約2.9倍であった。年齢群別は5歳から8歳が全体の約8割を占めた。
*新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部)
急性呼吸器感染症(Acute Respiratory Infection:ARI)
(2025年第21週:5月19日〜5月25日搬入分)

○急性呼吸器感染症(ARI)※1サーベイランス検体について、急性呼吸器感染症サーベイランス遺伝子検査マニュアルに従い、検査を実施した。
※1 急性呼吸器感染症(ARI):咳嗽、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁、鼻閉のいずれか 1 つ以上の症状を呈し、発症から 10 日以内の急性的な症状であり、かつ医師が感染症を疑う外来症例
※2 左記のいずれのウイルスも検出されなかった検体数を計上
全国2025年第21週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数(急性呼吸器感染症除く)は前週比92%と減少した。なお、前週と比較して増加した主な疾患は特になく、減少した主な疾患はインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎及び感染性胃腸炎であった。また、急性呼吸器感染症の報告数は前週比95%とほぼ横ばいであった。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は6,700人(2.8)であった。例年同時期の定点当たり平均値*(3.1)の約0.9倍であった。愛媛県(7.1)、茨城県(5.5)、栃木県(5.1)からの報告が多く、年齢群別では4歳から7歳が全体の約半数を占めた。
感染性胃腸炎の報告数は16,422人(7.0)であった。例年同時期の定点当たり平均値*(6.9)の約1.0倍であった。岐阜県(12.3)、島根県(11.7)、大分県(11.6)からの報告が多く、年齢群別では1歳から2歳が全体の約2割を占めた。
伝染性紅斑の報告数は4,656人(2.0)であった。例年同時期の定点当たり平均値*(0.5)の約4.3倍であった。群馬県(6.3)、栃木県(6.2)、山形県(4.8)からの報告が多く、年齢群別では3歳から8歳が全体の約8割を占めた。
* 新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値
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