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木材の豆知識

 木の乾燥は必要!?
 水分を大量に含んだ木材を空気中に放置しておくと、表面から次第に水分が蒸発し、内部の水分が減少していきます。そしてそれに伴い、木材は収縮します。この収縮の大きさは個体や細胞の配列方向(年輪との位置関係で表現します。)の違いによって差があり、そしてこのことが乾燥による損傷(割れ・狂いなど)の原因となります。
 住宅産業が今日ほど発達していなかった時代には、大工さんは数棟分の材料を常時ストックし、十分に乾燥した木材を選んで使っていたため、乾燥がらみのトラブルはほとんど発生しませんでした。しかし、住宅産業や木材の流通システムが発達し、また空調設備の普及や建物に高強度・高気密・高断熱の性能が求められるようになり、材料としての木材の寸法精度が要求されるようになってきました。寸法変化の原因となる木材中の水分に対する要求が厳しくなってきた今日、このような手法による乾燥を行いにくくなっています。そのため、建築用の木材を自然任せの乾燥ではなく、生産の一工程として短期間に乾燥させることが不可欠となってきました。
 これらのことから、乾燥は製材所やハウスメーカーのためだけではなく、消費者のためにも必要であるといえるでしょう。