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木材の豆知識

 接着された木材はどのくらいの間使えるの?
 住宅向けの構造用集成材が急速に普及していますが、このような接着剤を使った製品はどれくらいの耐久性があるのでしょうか?
 接着剤には、ニカワなどの天然系のものと、レゾルシノール樹脂接着剤や水性高分子イソシアネート接着剤、ユリア樹脂接着剤などの合成樹脂系の接着剤が存在します。接着剤自体の耐用年数としては、フェノール樹脂接着剤やレゾルシノール樹脂接着剤で300年以上とも言われています。
 一方で、集成材や合板などの接着製品の耐久性は、接着する材料や接着条件、使用環境条件などに左右されるため、一概には言えません。合成樹脂接着剤による構造物は100年足らずの歴史に過ぎず、各種の試験により耐用年数を推定しているのが現状です。ところで、天然系接着剤を使用している正倉院の御物は、優れた温湿度コントロールの下で1000年以上の耐久性を示しています。このことから、長期間にわたって性能を維持するためには、使用環境に配慮することが重要であると言えるでしょう。
約50年前に建築されたスギ集成材によるボイラー棟の写真
 約50年前に建築されたスギ集成材によるボイラー棟(写真:丸十産興株式会社)