宮崎県季刊誌「Jaja」じゃじゃ

 

Jajaバックナンバー

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三つの旅で見つけた食の楽しみ

菜豆腐

豆腐に季節の野菜を刻み入れて仕上げる椎葉村のハレの日の料理。具は大根葉をはじめ、シソ葉、カラシ菜などさまざまで、季節には藤の花を入れることもある。家ごとに、その美しさを競ったものなのだろう。県庁前楠並木通りの日曜朝市で出品されることも。

菜豆腐

猪の塩焼き

海辺の猪よりも、山の猪の方がうまいという。その山でも、谷筋に近いところに棲むものがいいらしい。また、ドングリを食べているものが味がよいともいう。猟帰りの男たちが、味自慢をしながら囲炉裏で焼く。そんな風情を思わせる豪快な山のご馳走だ。

猪の塩焼き

山菜の天ぷら

春先、ワラビやゼンマイ、タラの芽、ウドといった山菜を摘みながらの山歩きは楽しい。まだ葉がしっかりとしている山菜の天ぷらは、ほのかな甘みと豊かな香りが格別だ。各地の「ゆっ旅」の宿で定番料理となっている。

山菜の天ぷら

鮎の塩焼き

五ヶ瀬川、綾北川など県内には鮎の名川が多い。最高においしいのは天然ものだが、最近は技術が進んで養殖ものにもおいしいものが多くなった。真夏の鮎は、スイカに似た香りがみずみずしいが、卵をもった秋の落ち鮎もまた格別の味わいがある。

鮎の塩焼き

わくど汁

椎葉村の伝統料理。「わくど」とは蛙のことで、そば粉で練った団子を、ぐらぐらたぎる湯の中に落とすと、まるで蛙が泳ぐように見えることから、この名がついたという。椎茸や根菜などと味噌仕立てで煮込む、そば粉を使う団子汁だ。

わくど汁