平成27年度第1回宮崎県公共事業評価委員会審議録
1.開催日
平成27年10月27日(火曜日)
2.場所
婦人会館3階大会議室「さくら」
3.出席者
- 委員
- 委員長:谷口義信
- 委員:稲垣仁根
- 委員:川瀬隆千
- 委員:柴田志摩子
- 委員:瀨﨑満弘
- 委員:平奈緒美
- 委員:谷口由美繪
- 委員:鳥山純代
- 執行部局
- 事務局
4.審議事業
農政水産部所管事業における公共事業事前評価について
県土整備部所管事業における公共事業再評価について
(対象理由)
- 事業採択前の準備・計画段階にある公共事業で5年を経過する事業
- 事業採択後10年を経過する公共事業
- 事業採択後5年を経過する時点で着工できないことが明らかな公共事業
- 再評価実施後5年(下水道事業にあっては10年)を経過する公共事業
- 1.から4.項の規定にかかわらず、国の対象要件が示された国庫補助事業で、再評価を実施する必要があると認める公共事業
- 社会経済情勢の変化等により再評価を実施する必要があると認める公共事業
その他
公共事業再評価の審議方法の変更について、審議を行なった。
5.審議結果
- 農政水産部所管事業における公共事業事前評価の審議結果について
次の事業については、評価の内容及び方針は適当である。
- 農業農村整備事業:粟野名地区
- 県土整備部所管事業における公共事業再評価の審議結果について
次の事業については、評価の内容及び方針は適当である。
- 道路事業:飯野松山都城線梅北工区
- その他
公共事業再評価の審議方法については、見直しを進める。
6.審議録
農政水産部所管事業における公共事業事前評価について
(1)農業農村整備事業粟野名地区(延岡市)
- 委員
頭首工は築造されてから90年たって相当劣化は進んで、平成23年に補修工事をされたとの説明でしたが、この時に県は全く関与しなかったのですか。
- 県
施設そのものが地元の土地改良区と企業の施設であり、県としては、国庫補助事業を使った改修等に関する協議等に参加してきましたが、結果的に補助金を使わない補修の部分での対応はしていません。
- 委員
費用対効果は1.42という説明でしたが、総便益と総費用には企業分も含まれるのですか。
- 県
総費用には、企業側の負担も含めていますが、総便益には企業分は入れていません。その理由としては、企業側がいつ工業用水を取水しなくなるかもしれません。そうなった場合でも施設整備費用は変わらないので、その上で農業、公共資産、一般資産の被害でも1以上の効果があり、事業としては成立するか検証するためです。
- 委員
昭和2年に造られたということで、あんなに古いんだと思って見ていました。改修後はどんな構造物になるのですか。
- 県
現在の頭首工は石積みで中詰めをしていますが、今回、改修と言いながら、このままでは使えませんので、取り壊した上でコンクリートで造ります。ただ、全体の内の40~50m間は、可動堰となりゲートを設置して、大雨の時には転倒して、また取水時には立ち上がる構造です。
- 委員
ゲートは鉄製ですか。景観的にどうなりますか。今はコンクリートで真っ黒でそんなに目立ちませんが、堰が鉄製なってグリーンや青色に塗られたりしたら景観的に崩れてしまうので、そこは配慮をお願いします。
- 県
地元で緑がいいとか、青がいいということであれば、塗れないことはないんですが、景観との兼ね合いがありますので、奇抜な色というのはあり得ません。
- 委員
設計をする際にパブリックコメントはあるんですか。
- 県
地域の方々とは話し合いを持っていますが、一般の方まで含めた形のパブリックコメントはやっていないのが現状です。ただし、事業をやる際には、環境に係る情報協議会というのを開催するようにしておりまして、地域のいろいろな方を集めて、そこで御意見はいただいております。
また、事業実施においては、できるだけ環境への配慮というものも気をつけながら進めさせています。
- 委員
魚道はどういう魚道をつけるのですか。祝子川はアユも結構多いんですか。
- 県
アユは多いとは聞いております。現在も中央と右端に細い階段状の魚道が設置されておりまして、中央の魚道は既存施設になり、右岸側の魚道を今回改修で造り変えますが、階段式で自然石等を活用した形になります。
- 委員
事前評価シートに費用負担が記載していますが、国費で4億2千万円、県費2億8千万円、残り6億4千万円くらいが地元の負担になるのですか。
- 県
費用負担は使用水量比で算出しておりまして、農業側が7億7千万、企業側が5億8千万になり、6億4千万との差6千万円くらいが地元負担となりが、市が負担しますので、農家負担は直接的にはありません。
県土整備部所管事業における公共事業再評価について
(1)道路事業飯野松山都城線梅北工区
- 委員
総事業費が20億増えた理由は、事業費を算出する際に隣接工区での工事実績を参考に算出していたと説明していただいたが、事業着手前に全体事業費を正確に把握することについて、どう考えているのですか。
- 県
新規着手時に事前評価として公共事業評価委員会に諮る際に、正確な全体事業費を把握するのが一番だと考えていますが、正確な事業費を算出するためには様々な調査が必要となります。
事業採択前であり、県予算にて対応しなければならないことから、必要最低限の予算で、精度が上がるようにという観点で調査を行なっております。当工区においては、隣接する今町工区が同じような状況であったことから、この実績を参考に算出しているのが現状であります。
- 委員
追越車線の整備が必要になったのは、調査不足によるものではないのですか。
- 県
当初計画では追越車線の整備は考えておりませんでした。しかし、都城志布志道路について、毎年、鹿児島県の道路担当部局と意見交換する中で、鹿児島県側で既に供用している区間において、速度の遅い大型車が走行していると、その横をすり抜けるように通り抜ける車があり危険なので、追越車線を設置して欲しいという要望があるということで、鹿児島県側、宮崎県側において、それぞれ追越車線の整備を行うこととなったものであります。
- 委員
追越車線の整備がなくても事業費が増えたということですか。
- 県
追越車線の整備がなければ、14億5千万程度の増額になっていたと考えております。
- 委員
全線が開通するのはいつ頃になるのですか。
- 県
都城志布志道路は、国土交通省、宮崎県、鹿児島県により整備が進められており、事業主体により進捗状況が異なっている状況であります。
- 委員
早期完成を期待しています。
その他
(1)事業再評価の審議方法の変更について
- 委員
事前評価された事業については、委員会で検討して了解されているので、大きな変更がなければ、一括審議みたいな形でもよいのではないかと考えています。
- 委員
詳細に審議する事業の選択は必要なので、選択の基準みたいなものを事務局から提案してもらい、今後委員会で議論していきたいと思います。
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