
宮崎県感染症発生動向調査2010年第5号(医療機関向け情報)
第12巻第5号[宮崎県5週(2/1〜2/7)、全国4週(1/25〜1/31)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第5週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は1,568人(定点あたり42.9)で、前週比93%と減少した。
前週に比べ増加した主な疾患は水痘で、減少した主な疾患はインフルエンザであった。
水痘の報告数は174人(4.8)で前週比134%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(4.3)の約1.1倍と多い。都城(12.2)・延岡(6.5)・日南(5.0)保健所からの報告が多く、都城保健所管内では警報レベルを超えている。年齢別では1歳から4歳で全体の約8割を占めた。
感染性胃腸炎の報告数は865人(24.0)で前週比94%と減少したが、例年同時期の定点あたり平均値(14.3)の約1.7倍と多い。小林(40.0)・日南(37.3)・中央(30.3)・都城(29.5)・宮崎市(23.0)保健所からの報告が多く警報レベルを超えている。年齢別では1歳から5歳で全体の約5割を占めた。
インフルエンザの報告数は270 人(4.6)で前週比55%と減少した。小林(9.6)・日南(7.2)・都城(5.9)保健所からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の37%、6-9歳が21%、10-14歳が16%、15-19歳が7%、20歳代-50歳代が17%、60歳以上が2%を占めた。
保健所別流行警報開始基準値超過疾患
病原体情報(衛生環境研究所 微生物部)
細菌(平成22年2月9日までに分離同定)
ウイルス
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核2例が宮崎市、高鍋(各1例)保健所から報告された。
《宮崎市保健所》
70歳代の女性で疑似症患者。発熱がみられた。
《高鍋保健所》
70歳代の男性で肺結核。
- 3類感染症
報告なし。
- 4類感染症
報告なし。
- 5類感染症
報告なし。
全国第4週の発生動向
定点医療機関あたりの患者報告総数は27.4で、前週比94%と減少した。今週増加した主な疾患はRSウイルス感染症で、減少した疾患はインフルエンザと水痘であった。
RSウイルス感染症の報告数は4,742人(1.6)で、前週比120%と増加した。例年同時期に比べても約2.7倍と多くなっている。徳島県(6.7)、香川県、大分県(4.5)からの報告が多く、年齢別では0歳から2歳までが全体の約8割を占めた。
感染性胃腸炎の報告数は43,403人(14.3)で、前週比104%とほぼ横ばいであったが、例年同時期の1.7倍と多くなっている。愛媛県(26.4)、宮崎県(25.7)、鹿児島県(21.6)からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳で全体の約5割を占めた。
インフルエンザの報告数は31,049人(6.5)で、前週比72%と減少した。沖縄県(18.9)、山梨県(14.1)、福井県(13.4)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の27%、6-9歳が25%、10-14歳が19%、15-19歳が7%、20歳代から50歳代が21%、60歳以上が1%を占めた。
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核244例
- 3類感染症
細菌性赤痢3例、腸管出血性大腸菌感染症19例
- 4類感染症
E型肝炎1例、A型肝炎2例、つつが虫病6例、テング熱2例、日本紅斑熱1例、マラリア1例、類鼻疽1例、レジオネラ症9例
- 5類感染症
アメーバ赤痢12例、ウイルス性肝炎1例、急性脳炎4例、クロイツフェルト・ヤコブ病1例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、後天性免疫不全症候群8例、梅毒12例、風しん1例、麻しん5例
インフルエンザ情報《県内第5週、全国第4週(再掲)》
県内第5週インフルエンザ発生動向
平成22年2月1日〜2月7日までの1週間で270人(定点あたり4.6)の報告があり、前週比55%と減少した(図1)。小林(9.6)・日南(7.2)・都城(5.9)保健所からの報告数が多く(図2)、年齢別では5歳以下が全体の37%、6-9歳が21%、10-14歳が16%、15-19歳が7%、20歳代-50歳代が17%、60歳以上が2%を占めた(図3)。

全国第4週インフルエンザ発生動向
平成22年1月25日〜1月31日までの1週間で31,049人(6.5)の報告があり、前週比72%と減少した。沖縄県(18.9)、山梨県(14.1)、福井県(13.4)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の27%、6-9歳が25%、10-14歳が19%、15-19歳が7%、20歳代から50歳代が21%、60歳以上が1%を占めた。
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