定点医療機関からの報告総数は1,066人（定点あたり32.5）で、前週比114％と増加した。

前週に比べ増加した主な疾患は水痘と流行性耳下腺炎であった。

水痘の報告数は221人（6.1）で前週比134％と増加した。例年同時期の定点あたり平均値（4.1）の約1.5倍と多い。延岡（14.5）、日向（8.8）、日南（8.0）、都城（7.5）保健所からの報告が多く警報レベルを超えている。年齢別では1歳から4歳で全体の約7割を占めた。

流行性耳下腺炎の報告数は77人（2.1）で前週比120%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値（1.6）の約1.3倍と多い。延岡（9.3）、日向（7.3）保健所からの報告が多く、警報レベルを超えている。年齢別では4歳から7歳で全体の約半数を占めた。

クラミジア肺炎1人が高鍋保健所から報告された。患者は10ヶ月の女児で原因菌は CHLAMYDOPHILA PNEUMONIAE であった。

報告なし。

• 1類感染症
  報告なし。
• 2類感染症
  結核3例が宮崎市、日南、小林（各1例）保健所から報告された。
  《宮崎市保健所》
  90歳代の女性で疑似症患者。痰、発熱、呼吸困難がみられた。
  《日南保健所》
  70歳代の男性で肺結核。痰がみられた。
  《小林保健所》
  40歳代の男性で肺結核。咳、痰がみられた。
• 3類感染症
  腸管出血性大腸菌感染症2例が宮崎市、都城（各1例）保健所から報告された。
  《宮崎市保健所》
  60歳代の女性で無症状病原体保有者。原因菌の血清型はO8（VT1、VT2産生）。
  《都城保健所》
  20歳代の男性で無症状病原体保有者。原因菌のO血清型は不明（VT2産生）。
• 4類感染症
  報告なし。
• 5類感染症
  • ウイルス性肝炎（B型）2例が延岡、日向（各1例）保健所から報告された。
    《延岡保健所》
    20歳代の男性で全身倦怠感、嘔吐、肝機能異常、黄疸がみられた。
    《日向保健所》
    60歳代の男性で肝機能異常がみられた。
  • 破傷風1例が中央保健所から報告された。20歳代の女性で開口障害、痙笑、易興奮性がみられた。

定点医療機関あたりの患者報告総数は18.9で、前週比95％と減少した。今週増加した主な疾患は流行性耳下腺炎と手足口病で、減少した主な疾患はインフルエンザとRSウイルス感染症であった。

流行性耳下腺炎の報告数は3,498人（1.2）で、前週比106％と増加した。例年同時期の約1.5倍である。沖縄県（3.9）、富山県（2.6）、石川県（2.5）からの報告が多く、年齢別では3歳から6歳までが全体の約6割を占めた。

手足口病の報告数は1,117人（0.37）で、前週比128%と増加した。例年同時期の約2.5倍である。鹿児島県（2.3）、広島県（2.1）、愛媛県（1.8）からの報告が多く、年齢別では1歳から3歳で全体の約7割を占めた。

• 1類感染症
  報告なし。
• 2類感染症
  結核288例
• 3類感染症
  細菌性赤痢2例、腸管出血性大腸菌感染症22例
• 4類感染症
  E型肝炎1例、A型肝炎8例、テング熱2例、レジオネラ症9例
• 5類感染症
  アメーバ赤痢10例、ウイルス性肝炎4例、急性脳炎3例、クロイツフェルト・ヤコブ病3例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、後天性免疫不全症候群10例、ジアルジア症1例、髄膜炎菌性髄膜炎1例、梅毒13例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例、麻しん9例

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宮崎県感染症週報2010年11号（PDFファイル / 272KB）

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