
宮崎県感染症発生動向調査2010年第26号(医療機関向け情報)
第12巻第26号[宮崎県第26週(6/28〜7/4)、全国第25週(6/21〜6/27)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第26週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は1,045人(定点あたり31.4)で、前週比98%と横ばいであった。
前週に比べ増加した主な疾患は手足口病と流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患は水痘とヘルパンギーナであった。
流行性耳下腺炎の報告数は126人(3.5)で前週比130%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.7)と比較すると約2倍である。日向(19.8)、延岡(6.3)保健所からの報告が多く警報レベルを超えている。年齢別では3歳から7歳で全体の約8割を占めた。
手足口病の報告数は225人(6.3)で前週比116%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(3.7)と比較すると約1.7倍である。日南(25.7)、都城(9.0)、日向(8.5)保健所からの報告が多く警報レベルを超えている。年齢別では1歳から3歳で全体の約7割を占めた。
保健所別流行警報開始基準値超過疾患
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核1例が日南保健所から報告された。70歳代の男性で肺結核。痰がみられた。
- 3類感染症
腸管出血性大腸菌感染症1例が都城保健所から報告された。5歳の男児で腹痛、水様性下痢、発熱がみられた。原因菌の血清型はO26(VT産生)。
- 4類感染症
マラリア1例が宮崎市保健所から報告された。ソロモン諸島に渡航歴のある20歳代の男性で三日熱。発熱、悪寒、頭痛がみられた。
- 5類感染症
後天性免疫不全症候群1例が宮崎市保健所から報告された。30歳代の男性で無症候性キャリア。
病原体情報(衛生環境研究所 微生物部)
細菌(第25週〜第26週:平成22年6月21日〜7月4日までに分離同定)
ウイルス(第25週〜第26週:平成22年6月21日〜7月4日までに分離同定)
全国第25週の発生動向
定点医療機関あたりの患者報告総数は18.4で、前週比105%と増加した。今週増加した主な疾患はヘルパンギーナと手足口病で、減少した主な疾患は感染性胃腸炎であった。
ヘルパンギーナの報告数は8,689人(2.9)で、前週比184%と増加した。徳島県(7.9)、三重県(5.6)、宮崎県(5.5)からの報告が多く、年齢別では1歳から4歳で全体の約8割を占めた。
手足口病の報告数は7,743 人(2.6)で、前週比144%と増加した。大分県(9.7)、山口県(9.1)、高知県(8.8)からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳で約8割を占めた。
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核336例
- 3類感染症
細菌性赤痢3例、腸管出血性大腸菌感染症77例
- 4類感染症
E型肝炎1例、A型肝炎7例、つつが虫病4例、デング熱4例、日本紅斑熱4例、マラリア4例、レジオネラ症10例
- 5類感染症
アメーバ赤痢8例、ウイルス性肝炎3例、急性脳炎4例、クロイツフェルト・ヤコブ病2例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例、後天性免疫不全症候群11例、ジアルジア症1例、梅毒7例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例、風しん1例、麻しん10例
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