
宮崎県感染症発生動向調査2010年第29号(医療機関向け情報)
第12巻第29号[宮崎県第29週(7/19〜7/25)、全国第28週(7/12〜7/18)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第29週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は693人(定点あたり21.9)で、前週比77%と減少した。
先週に比べ多かった主な疾患は咽頭結膜熱で、例年に比べ多かった主な疾患は手足口病と流行性耳下腺炎であった。
咽頭結膜熱の報告数は27人(0.75)で前週比169%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.1)の約7割である。日南(4.3)保健所からの報告が多く警報レベルを超えている。年齢別では6ヶ月から4歳で全体の約8割を占めた。
手足口病の報告数は142人(3.9)で前週比71%と減少したが、例年同時期の定点あたり平均値(2.8)の約1.4倍と多い。中央(10.0)、日南(7.0)、日向(5.3)保健所からの報告が多く警報レベルを超えている。年齢別では1歳から3歳で全体の約7割を占めた。
流行性耳下腺炎の報告数は71人(2.0)で前週比54%と減少したが、例年同時期の定点あたり平均値(1.8)の約1.1倍と多い。日向(8.8)保健所からの報告が多く警報レベルを超えている。年齢別では2歳から6歳で全体の約7割を占めた。
無菌性髄膜炎1人が日南保健所から報告された。患者は2ヶ月の女児。
保健所別流行警報開始基準値超過疾患
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核3例が宮崎市(2例)、日南(1例)保健所から報告された。
《宮崎市保健所》
- 30歳代の男性でその他の結核(結核性髄膜炎)。頭痛、嘔気、しゃっくりがみられた。
- 80歳代の女性で肺結核。咳がみられた。
《日南保健所》
7ヶ月の女児で肺結核。咳、痰がみられた。
- 3類感染症
報告なし。
- 4類感染症
報告なし。
- 5類感染症
報告なし。
全国第28週の発生動向
定点医療機関あたりの患者報告総数は20.7で、前週比100%であった。今週増加した主な疾患はヘルパンギーナで、減少した主な疾患は水痘とA群溶血性レンサ球菌咽頭炎であった。
ヘルパンギーナの報告数は19,653 人(6.5)で、前週比112%と増加した。例年同時期の約1.7倍である。富山県(12.4)、宮城県(12.0)、神奈川県(11.6)からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳で全体の約8割を占めた。
手足口病の報告数は11,892人(3.9)で、前週比102%とほぼ横ばいであった。例年同時期の約2.1倍である。高知県(13.3)、大分県(9.4)、新潟県・静岡県(各8.2)からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳で全体の約8割を占めた。
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核291例
- 3類感染症
腸管出血性大腸菌感染症123例
- 4類感染症
A型肝炎3例、オウム病1例、つつが虫病2例、デング熱4例、日本紅斑熱1例、マラリア2例、レジオネラ症11例
- 5類感染症
アメーバ赤痢11例、ウイルス性肝炎3例、急性脳炎2例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症3例、後天性免疫不全症候群12例、ジアルジア症1例、梅毒12例、破傷風2例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例、風疹2例、麻しん14例
PDFファイルダウンロード