
宮崎県感染症発生動向調査2011年第26号
第13巻第26号[宮崎県26週(6/27〜7/3)、全国25週(6/20〜6/26)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第26週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は1,405人(定点あたり41.2)で、前週比112%と増加した。
前週に比べ増加した主な疾患は手足口病とヘルパンギーナで、減少した主な疾患はインフルエンザと伝染性紅斑であった。
手足口病の報告数は461人(12.8)で前週比175%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(4.8)の約2.7倍と多い。県全体で警報レベルを超えており、延岡(29.8)、中央(18.0)、日向(16.0)保健所からの報告が多かった。年齢別では1歳から3歳で全体の約8割を占めた。
ヘルパンギーナの報告数は236人(6.6)で前週比140%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(4.7)の約1.4倍であった。県全体で警報レベルを超えており、日南(18.0)、都城(10.3)、小林(9.3)保健所からの報告が多かった。年齢別では1歳から3歳で全体の約7割を占めた。
無菌性髄膜炎1人が宮崎市保健所から報告された。患者は1ヶ月の女児であった。
保健所別流行警報開始基準値超過疾患
疾患別流行警報開始基準値超過疾患

※ヘルパンギーナは第26週において流行警報開始基準値6を上回ったため、流行警報が発令されました。
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核6例が宮崎市・日南(各2例)、都城・延岡(各1例)保健所から報告された。
《宮崎市保健所》
- 60歳代の女性で結核性胸膜炎。発熱がみられた。
- 60歳代の男性で肺結核。咳、痰、呼吸困難がみられた。
《都城保健所》
70歳代の男性で肺結核。
《延岡保健所》
80歳代の男性で肺結核。咳、痰がみられた。
《日南保健所》
- 20歳代の男性で無症状病原体保有者。
- 20歳代の男性で無症状病原体保有者。
- 3類感染症
腸管出血性大腸菌感染症3例が日南(2例)、都城(1例)保健所から報告された。
《都城保健所》
1歳の男児で水様性下痢がみられた。原因菌はO26(VT産生)。
《日南保健所》
- 11ヶ月の女児で水様性下痢、発熱がみられた。原因菌はO26(VT1産生)。
- 3歳の男児で腹痛、水様性下痢、血便、嘔吐、発熱がみられた。原因菌はO157(VT1、VT2産生)。
- 4類感染症
報告なし。
- 5類感染症
報告なし。
病原体情報(衛生環境研究所 微生物部)
細菌(平成23年6月21日〜平成23年7月4日までに検出)
ウイルス(平成23年6月21日〜平成23年7月4日までに検出)
全国第25週の発生動向
定点医療機関あたりの患者報告総数は20.2で、前週比111%と増加した。今週増加した主な疾患は手足口病とヘルパンギーナで、減少した主な疾患はインフルエンザと水痘であった。
手足口病の報告数は13,381人(4.3)で、前週比164%と増加した。佐賀県(21.5)、福岡県(21.1)、徳島県(15.9)からの報告が多く、年齢別では1歳から4歳で全体の約8割を占めた。
ヘルパンギーナの報告数は4,366人(1.4)で、前週比162%と増加した。鹿児島県(7.4)、徳島県(7.2)、香川県(6.1)からの報告が多く、年齢別では1歳から4歳で全体の約7割を占めた。
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核345例
- 3類感染症
細菌性赤痢5例、腸管出血性大腸菌感染症83例
- 4類感染症
E型肝炎2例、A型肝炎1例、エキノコックス症1例、つつが虫病8例、デング熱1例、レジオネラ症12例
- 5類感染症
アメーバ赤痢6例、ウイルス性肝炎2例、急性脳炎4例、クロイツフェルト・ヤコブ病2例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症3例、後天性免疫不全症候群20例、ジアルジア症1例、梅毒10例、破傷風1例、風疹11例、麻しん12例
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